第３３回東海テレビ杯中部学生ゴルフ選手権は９日、愛知県みよし市の三好カントリークラブ西コースで３６ホールストロークプレーの後半１８ホールを行った。男子（７３１０ヤード、パー７２）は、杉下圭史（中京大４年）がこの日７３で回り、２位に２打差をつけ連覇、昨年に続きコカ・コーラ東海クラシックの出場権を獲得した。また、２位の中村優真（愛院大３年）、３位の竹中智哉（名商大１年）に、同クラシックのマンデートーナメント出場資格が与えられた。女子（６０３０ヤード、パー７２）は初日首位の柏井麻衣（名商大３年）が１５０で逃げ切り初優勝。３位タイまでの５人に東海クイーンズの出場権が与えられた。　（児玉光雄）

■次の目標は団体戦優勝　杉下

　初日１打差の２位タイにつけていた杉下が逆転で連覇、昨年に続きコカ・コーラ東海クラシックの出場を獲得。「この試合が当面の目標だったのでうれしい」と表情を崩した。

　「初めてプロの試合に出て、あんなに楽しかったことはなかった」。８オーバーで予選落ちしたが、ギャラリーの中での試合はたまらなかったという。

　最後の１８番で、２打リードしていることを伝えられた。「もう、緊張しちゃって。２打目が２１０ヤードも残ったし、右の池を避けて左に打ったつもりが、いきなり右に出て池を覚悟しました」。ところが、ボールは右１０メートルにオン。「助かりました」と笑った。

　北海道江別市から三重中京大に。同大が廃校になるため、３年生から中京大に転入した。そのとき、ゴルフ部の全員が転校できたわけではなく、選ばれた数人だけだった。だから、次の目標も決まっている。「とにかく、団体戦で優勝したいんです」。団体戦で優勝することが大学や仲間への恩返しだと思っている。その団体戦は来週だ。

■「パット不調」笑顔なし　柏井

　優勝した柏井に笑顔はなかった。「パットが不調で、７８も打っちゃいました。こんなんじゃダメです」

　身長１５０センチと小柄な３年生だが、この試合で大学７勝目の実力者。だが中部女子アマ界では、高校生の鬼頭桜（美濃加茂高３年）、松田唯（福井工大福井高３年）らがおり、まだ中部女子アマで勝ったことがない。口には出さないが、そのことが悔しくてたまらない。先週行われた中京テレビ杯学生でも鬼頭に敗れ、中京テレビブリヂストンレディスオープンへの出場権を逃した。

　しかし高校時代は全日本女子パブリックで優勝しているし、日本学生も１年生で４位、２年生では３位。「中部女子で勝つことと日本学生で昨年よりいい成績を残すことが目標。それに今年愛知ＣＣで行われる日本女子アマで頑張りたい」

　パーオン率はいいので、あとは精度を高めたアイアンショットとパットが課題だ。

（2012年5月10日　中日スポーツ9面より）