愛知大学野球春季リーグ（中日新聞社後援）第５週第１日は５日、愛知県日進市の名城大グラウンドで１回戦２試合を行い、愛工大が３−０で名商大に、愛大が７−１で中部大に勝利した。

　愛工大は先発久野が名商大打線を１安打に抑えて完封。愛大は３点リードの９回２死一、三塁で松本道が右翼へ本塁打を放つなど快勝した。

■愛工大・久野　１安打完封

　今季初先発のマウンドを１安打完封で飾った愛工大の久野。「スライダーは直球以上に腕が振れた。一番意識を置いて練習したオフの成果が出た」。変化球が光り、チームに今季初勝利をもたらした。

　「緊張していた」という１回、先頭の島野にいきなり三塁打を浴びたが「（三塁手の）藤岡さんのサインで、うまくアウトにできた」。絶妙のけん制でピンチを逃れ、落ち着きを取り戻した。次打者に四球を与えたが、後続の２人は直球で追い込んでからスライダーで連続三振。その後は「投げるたびによくなった」と自画自賛するスライダーが決まり、１０奪三振の快投を見せた。

　球の勢いで抑える投手だけに、５つの四死球も気にするそぶりはない。「出だしが悪かったけど、これから勝っていければいい」。所用で抜けたエースの代役をしっかりと果たした３年生右腕が、開幕４連敗で沈んでいたチームを勢いづけた。　（宇佐美尚）

◇名城大（愛工大１勝）
名商大　０００００００００―０
愛工大　００１００１０１ｘ―３

◇同（愛大１勝）
愛大　００００２２００３―７
中部大　０００００００１０―１
本塁打　松本道（愛）

（2012年5月6日　中日新聞朝刊スポーツ面より）