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中日新聞掲載の大学記事

2008.06.17

生々しい戦争体験 ピースあいちで愛工大教授が講演

 沖縄戦の実体験者の証言を直接聞き、戦いの実像を考える会が、名東区よもぎ台の「戦争と平和の資料館 ピースあいち」で開かれた。

 同館の開館1周年を記念した沖縄特別展に合わせた催し。「語り部」として証言したのは愛知工業大工学部教授の比嘉俊太郎さん(69)。

 比嘉さんは1938年、真和志市(現那覇市)の天久地区生まれ。44年10月に那覇市街地の90%が焼失したとされる空襲など、米軍の激しい攻撃にさらされた同地区で過ごした。翌年5月以降、上陸米軍から家族、親類と逃れ続けた。7歳だった比嘉さんは1カ月にわたる“難民生活”の間、両親を亡くすなど、つらい体験をした末、米軍に拘束された。

 証言では「避難の途上は死体や負傷者であふれていた」「隠れていた壕(ごう)の近くは米軍の火炎放射器で火の海だった」など実体験からくる生々しい描写に、来館した40人もじっと聞き入っていた。

 同館は「沖縄慰霊の日」の23日、特別開館して午後1時から、沖縄戦に関する映像資料の上映会を開く。(問)同館=電(602)4222 (弓削雅人)

(2008年6月17日 中日新聞朝刊17面より)
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