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中日新聞掲載の大学記事

2011.02.22

梅エキスでインフル予防 中部大教授ら発見

■新薬開発へ可能性

 和歌山県海南市の酒造会社中野BCは21日、中部大(愛知県春日井市)の鈴木康夫教授と共同で、梅の果実を濃縮してできた梅エキス成分「ムメフラール」がインフルエンザウイルスの感染やまん延の予防に有効なことを発見したと発表した。

 ムメフラールは梅果汁を煮詰めて13倍に濃縮した梅エキスに含まれる成分。2008年に鈴木教授が発表した、梅エキスがインフルエンザに有効との論文を受け、共同研究をスタート。09年にモルモットの赤血球を使った実験で、この成分がインフルエンザウイルスを吸い込んだ際に、細胞に付着するのを邪魔して感染を防いだり、入り込んだウイルスが体外に出るのを阻害してまん延を防いだりする作用を確認。人への効果も期待できるという。

 中野BC食品科学研究所の我藤伸樹所長は「効能の強さは現在ある薬に及ばないが、新薬開発につながる可能性がある」と話している。

(2011年2月22日 中日新聞朝刊28面より)

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