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中日新聞掲載の大学記事

2011.01.21

愛大経済学部の学生 あおなみ線の乗客増へ提案

■関係者「参考になる」 沿線でイベント/教育機関誘致

 愛知大経済学部(豊橋市)の国崎稔教授の経済学ゼミで学ぶ3年生4人が20日、東区の車道校舎で、名古屋駅と金城ふ頭駅を結ぶあおなみ線の研究結果を、運営会社の第3セクター「名古屋臨海高速鉄道」や出資する市の関係者11人に発表した。関係者からは「参考になる研究」と評価する意見が出た。 (中村禎一郎)

 学生たちは昨年11月、県内を中心に7大学で経済学を学ぶ学生が集まった合同ゼミに参加。「あおなみ線の今後について」と題した報告をした。この合同ゼミを紹介する新聞記事が関係者の目に留まり、今回の発表が実現した。

 発表したのは、昨年5月から続けてきた研究を基に作った「第3セクター鉄道の課題と将来像−名古屋・あおなみ線の現状と持続可能性に関するシミュレーション分析」。

 学生たちは研究を踏まえ、沿線での大規模イベントの開催や、学生数1万人規模の教育機関の誘致を提案。名古屋駅近くに完成する愛知大の新校舎に通う予定の学生を対象に、あおなみ線を利用するかなどを質問したアンケートの結果も示した。

 関係者からは「何人があおなみ線を使ってくれるかという数字はすごく参考になる情報」「新校舎に通う学生に少しでも多く利用してもらうにはどうしたらよいか」と感想や質問が出された。

 発表をした野村晃佑さん(21)は「実際に働いている人の前での発表は貴重な経験になる。就職活動でもこの経験が生きてきそう」と話した。

 あおなみ線は2004年に開業したが、利用客の低迷が続き破綻。昨年10月には経営再建計画が成立している。今年は沿線でJR東海の鉄道博物館「リニア・鉄道館」が開館することなどから、利用客の増加が期待されている。

(2011年1月21日 中日新聞朝刊市民版より)
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