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学生活動  2026.03.24

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原料=ごみ 和紙アート 県芸大生 豊田で作品展

廃棄物からすいた紙を活用した作品展を開く学生ら=いずれも豊田市小坂本町の市博物館で

廃棄物からすいた紙を活用した作品展を開く学生ら=いずれも豊田市小坂本町の市博物館で

 食べ終えた菓子の袋や果物の皮など、身近なごみからできた再生和紙を使った作品展が、豊田市小坂本町の市博物館で開かれている。県立芸術大(長久手市岩作)の学生が、豊田市小原和紙のふるさと(同市永太郎町)の協力で手がけた。学生の柔軟な発想が、和紙や廃棄物の新たな可能性を提案する。29日まで。(堀百花)

■ドレスやぬいぐるみ制作 「廃棄物に新たな価値を」

 同大美術学部デザイン専攻で学ぶ9人がドレスやスツールなど約200点を出品した。素材に使われたのはジュースを絞った際に残った果物の皮や結婚式場で使用済みの花、ペットの犬の毛など、企業から提供されたり学生が自宅で集めたりした77種類のごみからできた紙。ごみをミキサーにかけるなど細かくしてから水で溶き、和紙の原料のコウゾを混ぜるなどして学生自らすいた。

 デニム地でできたように見えるクマのぬいぐるみは、藍木綿の端布と、しょうゆメーカーが廃棄予定だった昆布から作られた深い青色の紙を縫い合わせてある。薄く破れやすいイメージの和紙だが、混ぜるものや厚さによってミシンを使って加工できる丈夫な素材になるという。

 三毛猫のブローチに使われているのは、ポリエステルとナイロンを混ぜた和紙。繊維が均一にほぐれないことで動物の毛並みや模様のように見えると感じ、ネコをモチーフに決めたという。

 2年の石垣実莉さん(20)は「混ぜるものによって性質が全然違う紙ができる。見て触って、香りも楽しめる和紙に興味がわいた。海外の友達の反応も良く、留学先でも広めていきたい」と話した。

 同大と小原和紙のふるさとが昨年5月から進めてきた、廃棄物を芸術素材として活用する共同研究の成果発表。学芸員の冨樫朗(ろう)さん(65)は「和紙や廃棄物の新たな価値を見いだすことにつながれば」と期待した。今後は市内の企業などに新たな廃棄物の活用法として提案していく予定。午前10時~午後5時。月曜休館。入場無料。

(2026年3月24日 中日新聞朝刊なごや東版より)
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