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学生活動 2025.11.28
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名外大の話題追い15年 マス研新聞 節目の30号

節目の30号となった「名外大マス研新聞」をPRする学生たち=日進市の名古屋外国語大で
■学内2000部配布 学生の感性光る記事群
マス研新聞は2010年に創刊。現在のメンバーは16人で、マスコミ業界への就職や日本語教師などを目指す学生が集まっている。ほかにも本が好きだったり、日本語表現を磨きたいという学生も。中日新聞社OBの野川真一郎特任教授(61)が記事の書き方を手ほどきし、4月と10月の年2回発行。2千部を学内で配布している。
新聞は全8ページ。学内外で活躍する名外大(NUFS)の学生を取材した「頑張るNUFS生!」や、新聞班のメンバーが座談会形式で語り合う「考える」のコーナーなどがある。著名な卒業生へのインタビューのほか、部活やお薦めの本の紹介も。1面のコラム「一望千里」は、全員が執筆した中から投票で掲載する1点を選んでいる。
リーダーでグローバルビジネス学科2年の郷司咲花(えみか)さんは、メディアやエンタメ業界を志望しており、マス研に入ったという。「普段は出会えないような人に会って話を聞いたり、自分の知らない分野について学べることが楽しい」と取材の魅力を話す。文章の書き方や企画の立て方など、将来的に役立つ技術を学ぶ場にもなっている。
記念の30号では、亀山郁夫学長へのインタビューを掲載。亀山学長は、ドストエフスキーなどロシア文学研究の第一人者として知られる。担当した国際日本学科1年の三浦亜美さんは、この時が初めての取材。「めちゃくちゃ緊張した」と苦笑いして振り返るが、育成したい学生像などを的確に質問。「英語プラスワン、つまりもう一つの外国語能力を身に付けさせ、高い教養を育むことが重要」との言葉を引き出し、分かりやすい筆致でまとめた。
「考える」のコーナーでは、メンバーたちが「大学でやりたいこと、できてますか?」をテーマに意見交換。生成AIの利用に関する学内アンケートも実施した。97%が利用していると答え、広く浸透している現状を明らかにした。
野川特任教授は「ほかの大学新聞と比べても、非常に質が高いと思う」と太鼓判を押す。徐々に新聞を手に取る学生は増えているというが、まだまだ認知度が課題という。現在は学内のみでの配布で、三浦さんは「いいものを作っているので、もっと多くの学生に見てもらえるようになれば」と期待した。
(2025年11月28日 中日新聞朝刊なごや東版より)