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お知らせ  2025.11.06

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筑波大の柳沢教授 「睡眠の謎」を解説 金城学院大で講演

睡眠について講演する筑波大教授の柳沢さん=守山区の金城学院大で

睡眠について講演する筑波大教授の柳沢さん=守山区の金城学院大で

 睡眠研究の第一人者で筑波大教授の柳沢正史さん(65)が5日、守山区大森2の金城学院大で「睡眠の謎に挑む」と題して講演し、学生や教職員約500人が耳を傾けた。

 柳沢教授は、睡眠をコントロールする脳内の物質「オレキシン」を発見。その成果が睡眠障害の治療薬の開発につながっており、ノーベル生理学・医学賞の有力候補ともいわれる。講演は、キリスト教を教育の土台とする金城学院大が、クリスチャンである柳沢教授に依頼して実現した。

 この日は「睡眠は動物の根源的な行動。クラゲも眠るが、なぜ眠らなければいけないのかや眠気の実体については分かっていない」といった話から始まった。

 柳沢教授は、オレキシンを欠乏させたマウスが、急に脱力して睡眠障害となる実験の動画を見せ、オレキシンが覚醒状態を正しく保つために必須であることを分かりやすく説明。また、4時間睡眠を2週間続けると、3日間徹夜をした時と同じくらい脳のパフォーマンスが落ちることや、「十分に寝ていると思っている人の45%は睡眠不足」などと、さまざまな話題を紹介し、驚きの表情を見せる学生もいた。(芦原千晶)

(2025年11月6日 中日新聞朝刊市民総合版より)
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