「となりのトトロ」を踊りながら歌う県立芸術大の学生＝中区の名古屋医療センターで

　通院、入院患者や医療従事者に音楽で癒やしを届けようと、県立芸術大（長久手市）で声楽を専攻する学生ら約２０人が１８日、名古屋医療センター（中区）で美しい合唱を披露した。

　学生たちは「希望のハーモニーを届けにまいりました」と集まった約１００人に語りかけ、県芸大でも教えた故小林秀雄さん作曲の「落葉松（からまつ）」や、ジブリ映画の「となりのトトロ」など計７曲を歌った。聴衆たちは、目をつぶって耳を澄ましたり手拍子でリズムを取ったりしながら、思い思いに耳を傾けていた。

　名古屋中ロータリークラブが主催。吉田治伸会長（６５）は開演前のあいさつで「ふっと心が和らいだり優しい記憶がよみがえったり、そんなひとときを過ごしていただければ」と話した。

　最前列にいた天白区の男性（８２）は「知っている曲でうれしかった。こんな楽しいコンサートはなかなか聴けない」と笑顔を見せた。

（2025年9月20日　中日新聞朝刊市民総合版より）