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学生活動  2025.05.21

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大学生の助言受け高校生が「大台探究」 皇学館大生、オンラインで昴学園高と合同授業

オンラインで、大学生のメンターから助言をもらう生徒=大台町の昴学園高で

オンラインで、大学生のメンターから助言をもらう生徒=大台町の昴学園高で

 大台町の昴(すばる)学園高校は、生徒自らが地域でさまざまな課題を見つけ、解決に向けて情報収集や意見交換などをし、1年間をかけて探究を進める選択授業「大台探究」を設けている。新たに皇学館大(伊勢市)の学生がメンター(助言者)として支援することになり、初めての合同授業が15日にあった。生徒たちはオンラインで大学生からアドバイスを受け、探究内容を深めていった。(木村光希)

 大台探究は2023年度から2年生を対象に実施。26年度からは大台探究をはじめとした授業で、地域課題の解決策などを考える力を育む「地域探究系列」が設けられる。設置に向け、生徒の知見をさらに深めるための助けにと、大学生によるメンターを導入した。

 メンターは、同大教育学部の上野祐一准教授(41)のゼミに所属する3年生11人が担い、本年度に大台探究を選択している2年生9人を支えていく。

 9人はテーマによって4班に分かれており、15日はオンライン会議アプリを使って大学生と話し合った。各班のテーマを説明し、具体的な探究の進め方などで助言を受けた。

 前田さん(16)と千葉さん(16)、岡田さん(16)の班は、「大台町の人口減少を解決するために町の知名度を上げるには」がテーマ。探究の第1段階で、昴学園に在学する県外出身者に「どのようにして町や学校を知ったか」を聞き、東京の高校生には「町のことを知っているか」をアンケートする計画。

 だが大学生からは、そもそも東京の高校生に町は知られていないだろうとの指摘があった。アンケートより、町の魅力や概要を説明する方策を優先して考えてはどうかと提案された。

 東京出身の千葉さんは「将来的に町へ戻っても良いと思うほど魅力を感じている。地域の課題解決の方策を考え、町に貢献できたら」と語った。

 指導する山崎恵介教諭(37)は「大学生とのやりとりで、高校生にはない考えに触れてもらいたい」と意図を説明し、「探究に正解はない。いろいろな知見に触れ、経験を積んでもらえたら」と話した。

(2025年5月21日 中日新聞朝刊松阪紀勢版より)
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