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学生活動 2025.02.13
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消費者トラブル ゲームで発信へ 長久手・南中生、工夫をこらし考案
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参加した大学生からアドバイスを受ける南中の生徒たち=長久手市の南中で
生徒たちに身近な消費者問題について考え、発信してもらおうと長久手市の南中学校で生徒たちが考えた「消費生活啓発ゲーム」の交流会が10日、開かれた。家庭科の授業の一環で、3年生約280人が参加した。(伊藤ちさと)
交流会は地域住民や名古屋学芸大の学生などを招いて実施された。これまで生徒たちは、インターネット通販やキャッシュレス化でお金の流れが見えにくくなっていることや、2022年に成人年齢が引き下げられたことを念頭に消費生活について学んできた。
総合の時間では、現在の日本の平均収入での家計のシミュレーションを実施。家庭科の授業では、契約の仕組みを学んだり、販売方法や支払い方法について学んだりした。
冬からは発展的な内容として、トラブルに遭いにくい行動や判断、解決策を身に付けられるオリジナルゲームをグループに分かれて作った。今回の交流会では完成したゲームで遊び、参加者からアドバイスをもらうことが目的だ。
グループごとに参加者を招き、生徒たちがゲームのルールを説明。人生ゲームのようにお金が配られてすごろくをしたり、「架空請求」「パソコンサポート詐欺」など身近な犯罪や悪質商法とその説明の各札でかるたやばば抜きをしたりと、工夫をこらしたゲームを2回戦に分けて行った。その後、参加者から「すごろくの文字を大きくした方がいい」などのアドバイスをもらった。今後は市とともにゲームを活用した情報発信ができるか検討していくという。
南中生徒(15)は「すごろくのマップのデザインや説明文など、人から見てどうすれば分かりやすくなるか教えてもらった」と話す。パズルを作ったグループに参加した名古屋学芸大3年の鵜飼朱音さん(20)は「中学生の視点で消費者問題について伝えようとする努力が見えて良かった」と話した。
(2025年2月13日 中日新聞朝刊なごや東版より)