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学生活動 2023.11.03
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厄介者ウツボ あられに 伊勢 皇学館大生 若い女性ターゲットに開発
■コラーゲン豊富 美肌の味方です!
伊勢市の皇学館大の学生たちが、粉末状にしたウツボを使い、あられを地元業者と共同開発した。市場に出回らない「未利用魚」を有効活用しようと知恵を絞った。伊勢志摩の海の幸を食い荒らす「厄介者」として駆除されるウツボだが、コラーゲンが豊富で美肌の味方になると期待できるという。(清水大輔)
海産物の干物を扱う「山藤」(南伊勢町)から譲り受けたウツボの身を粉末にしてあられに混ぜ込み、塩やしょうゆなどで味付けした。商品名は「うつぼびじん」。コラーゲンの血流改善や老化予防効果を前面に出し、若い女性が手に取りやすいようにした。サラダ味や黒こしょう味など5種類があり、いずれも1袋40グラム入りで250円。10月28、29日に開かれた学園祭で学生向けに初めて販売し、売れ行きは好調だった。
ウツボは温暖化の影響で増殖し、伊勢志摩地域で水揚げされるイセエビやタコを食べるため、駆除の対象になっている。駆除したウツボはほとんどが捨てられているのが現状だ。
大学では昨年10月、学生たちが地域課題の解決に取り組む「CLL活動」の一環で、ウツボを使った商品開発を目指す「ウツボで地産地消プロジェクト」を立ち上げた。昨年度はウツボをかまぼこにする計画を立てたが、骨の多さや独特の臭みがあるといった課題を解消できず断念した。
本年度のプロジェクトリーダーを引き継いだ現代日本社会学部3年の辻樹羅(じゅら)さんが、小学校の社会科見学で訪れた野田米菓(津市)が「うなぎあられ」を製造していることを思い出した。「ウナギができるなら、姿形がよく似ているウツボでも作れるはず」。同社の協力を得て完成させると、独特の臭みが消えておいしく食べられるようになった。
辻さんは「日常でほとんど食べる機会がないウツボをおいしく食べることができ、地元産食材として地産地消にもなると知ってもらいたい」と語る。今後市内で開かれる催しで販売する予定で、県庁で県職員向けに販売する計画もある。
(2023年11月3日 中日新聞朝刊伊勢志摩版より)
伊勢市の皇学館大の学生たちが、粉末状にしたウツボを使い、あられを地元業者と共同開発した。市場に出回らない「未利用魚」を有効活用しようと知恵を絞った。伊勢志摩の海の幸を食い荒らす「厄介者」として駆除されるウツボだが、コラーゲンが豊富で美肌の味方になると期待できるという。(清水大輔)
海産物の干物を扱う「山藤」(南伊勢町)から譲り受けたウツボの身を粉末にしてあられに混ぜ込み、塩やしょうゆなどで味付けした。商品名は「うつぼびじん」。コラーゲンの血流改善や老化予防効果を前面に出し、若い女性が手に取りやすいようにした。サラダ味や黒こしょう味など5種類があり、いずれも1袋40グラム入りで250円。10月28、29日に開かれた学園祭で学生向けに初めて販売し、売れ行きは好調だった。
ウツボは温暖化の影響で増殖し、伊勢志摩地域で水揚げされるイセエビやタコを食べるため、駆除の対象になっている。駆除したウツボはほとんどが捨てられているのが現状だ。
大学では昨年10月、学生たちが地域課題の解決に取り組む「CLL活動」の一環で、ウツボを使った商品開発を目指す「ウツボで地産地消プロジェクト」を立ち上げた。昨年度はウツボをかまぼこにする計画を立てたが、骨の多さや独特の臭みがあるといった課題を解消できず断念した。
本年度のプロジェクトリーダーを引き継いだ現代日本社会学部3年の辻樹羅(じゅら)さんが、小学校の社会科見学で訪れた野田米菓(津市)が「うなぎあられ」を製造していることを思い出した。「ウナギができるなら、姿形がよく似ているウツボでも作れるはず」。同社の協力を得て完成させると、独特の臭みが消えておいしく食べられるようになった。
辻さんは「日常でほとんど食べる機会がないウツボをおいしく食べることができ、地元産食材として地産地消にもなると知ってもらいたい」と語る。今後市内で開かれる催しで販売する予定で、県庁で県職員向けに販売する計画もある。
(2023年11月3日 中日新聞朝刊伊勢志摩版より)