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イベント  2022.11.18

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BL漫画通じ社会など考察 出版社編集長 名短大で講座

BL漫画の変遷や愛される理由を紹介する入江さん(左)と三好さん=豊明市の名古屋短大で

BL漫画の変遷や愛される理由を紹介する入江さん(左)と三好さん=豊明市の名古屋短大で

 男性同士の恋愛を描く「ボーイズラブ(BL)」作品を通して、社会やジェンダーについて考える特別講座「ボーイズラブ文化と業界の最前線」が16日、名古屋短期大(豊明市)であった。BL作品を扱う老舗出版社「リブレ」(東京)の雑誌編集長三好久子さん(54)と入江恵子さん(48)が外部講師として招かれ、BL漫画の変遷や愛される理由を語った。(平木友見子)

 社会学とメディア研究が専門の現代教養学科の西原麻里准教授(39)が担当する授業「現代の文化」の一環。三好さんらは、BLは少年愛を描く1970~80年代の少女漫画が始まりと説明した。やがて、それを基にした同人誌の2次創作から商業漫画雑誌へ進出。現在は実写化映画や海外にも広がっていると話した。

 BL漫画に癒やされる女性が多いといわれる理由については「人の持つ多様性や繊細さを否定せず、生き方や考え方を深掘りする作品が多いから」と分析。「BL愛の濃いファンが作家を育てる肥沃(ひよく)な大地をつくっている」と、さらに読者層が広がる可能性を語った。

 西原准教授は「ジェンダーや同性婚など社会的な問題も積極的に織り込んでいるBL漫画が、時代の特徴や価値観、生き方を考えるきっかけになれば」とまとめた。

(2022年11月18日 北陸中日新聞朝刊市民総合版より)

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