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お知らせ  2022.06.17

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多彩な訓練人形や救急車実物 心肺蘇生など実践的教材導入

膨大な数の心肺蘇生用の人形(右)救急車の一部をカットし、車内を見やすくした設備(左上)救急救命に必要な装備が積まれた実習用の救急車(左下)=いずれも鈴鹿市の鈴鹿医療科学大で

膨大な数の心肺蘇生用の人形(右)救急車の一部をカットし、車内を見やすくした設備(左上)救急救命に必要な装備が積まれた実習用の救急車(左下)=いずれも鈴鹿市の鈴鹿医療科学大で

■鈴鹿医療科学大 白子キャンパス

 県内初となる救急救命士の養成学科を今春に設けた鈴鹿医療科学大(鈴鹿市)に実践的な教材が多数導入された-。そんな情報を得て記者が保管先の白子キャンパスを訪れると、膨大な数の処置訓練人形や有事でも活躍できる本物の救急車が目に飛び込んできた。(片山健生)

 同市南玉垣町の白子キャンパスにある校舎の一室。ずらりと並ぶ処置訓練人形は50体に上る。心配蘇生専用の人形は乳児から成人まで多彩なサイズがそろい、対象年齢に合わせた処置を学ぶのに役立つ。背後から手を回し、腹部を突き上げるようにして気道の異物を除去する訓練で使うタイプもある。

 実習用の救急車は車寄せのような校舎脇の一角に保管されていた。生体モニターや人工呼吸器など一通りの機材を車内に備え、有事でも使える充実ぶり。タッチパネルの操作で心筋梗塞や、くも膜下出血など多様な症状を脈拍や胸骨の動きで再現する人形と組み合わせることで緊迫した場面をつくり出す。

 学科長の鈴木哲司教授は「実物の救急車なら搬送される傷病者役も体験できる。車内の狭さや走行中の振動がどのような心理的影響を与えるか。処置する方法を、受け手の気持ちとともに学べる」と実車の意義を強調した。

 一方、車体の一部を切り取ったような形の「カットモデル」は2台確保した。内部が周囲から観察しやすいため、多くの学生を相手にした授業に有効だ。車輪付きの担架「ストレッチャー」も10台あり、触れて学ぶ機会を提供する。

 今年入学した一期生は47人。2年時から、これらの教材を活用した実習が本格化するという。

■キャンパス公開 4回予定

 鈴鹿医療科学大は今年、オープンキャンパスを4回予定している。初回は18日で、大学受験を控えた高校3年生や浪人生が対象。学科・専攻別の説明会があり、救急救命学科では心肺蘇生人形を使った処置体験も。学科・専攻ごとに定員があり、予約が必要。17日午後4時までに大学のホームページ内の申し込みフォームから手続きする。7月9日の2回目以降は高校生全学年と浪人生に対象を広げ、27日から予約を受け付ける。

(2022年6月17日 中日新聞朝刊鈴鹿亀山版より)

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