名古屋名駅薪能に合わせて２５日、名古屋市中区の名古屋能楽堂で第２回全国学生能楽コンクール（中日新聞社共催）があった。

　伝統文化の継承を目指し、薪能の実行委員会などが昨年に続き開催。市内を中心に５つの大学が出演。能面を着けずに「羽衣」「敦盛」といった名作の見せ場を舞った。天女が羽衣を取り戻して天に帰っていく華やかなシーンから、平家の若武者が討ち取られる悲劇の場面まで、朗々とした語りの声に乗せ、主役のシテが情感のこもった所作で演じた。

　観世宗家の観世清和さんらが審査。「田村」を演じた学習院大観世会部が最優秀に輝き、名駅薪能の舞台でも披露した。

　◇ほかの成績　優秀賞　名古屋大観世会▽審査員特別賞　関西大文化会能楽部▽中日新聞社賞　名古屋市立大申楽之能倶楽部▽実行委特別賞　金城学院大観世流能楽部

（2010年7月26日　中日新聞朝刊14面より）