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学生活動  お知らせ  2021.06.22

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若い力 白山麓に活気 金沢工大生 住民の田植えなど手伝い

 金沢工業大(野々市市)の学生たちが、白山麓にある白山市河原山町で、住民や町内会のさまざまな仕事を手伝っている。田植えや祭りの準備のほか、山麓ならではの悩み、獣害対策などに挑戦し、住民とともに汗を流している。学生らは「若い力を町内が元気になるきっかけに」と意欲を見せる。 (都沙羅)

 同町には数十年前まで、近隣住民が互いの仕事を助け合う「結(ゆい)」と呼ばれる習慣があった。町内会長の川崎肇さん(66)は「田植え期には他人の田んぼを手伝っていた」と懐かしそうに振り返る。

 現在の町内は過疎化が進む。住民の46%は65歳以上の高齢者になり、町内会の活動も減少傾向にある。そこで、川崎さんたちが、着目したのが町内から約3キロの距離にある同大白山麓キャンパス(瀬戸)の学生たち。農地を維持しながら地域の若者と交流しようと、同大に提案。山村の暮らしを体験したい学生が賛同した。5月、学生組織「学友会」のメンバーが中心となり住民とともに田植えをした。

 第2回の今月19日は、農作物をサルやイノシシの食害から守るための対策に取り組んだ。昨年、町内では田んぼの米が食べ尽くされるほど深刻な獣害を受けた。学生と住民約40人が協力し、老朽化した侵入防止柵を修繕し、山際の田んぼ沿いに電気柵を設置した。朝早くから作業し、昼は一緒に弁当を食べた。

 学友会のメンバーで工学部3年の馬場和彦さん(20)は「大学生が白山麓に関わる機会って意外と少ない。大事にしたい体験」と笑顔で話した。

(2021年6月22日 北陸中日新聞朝刊かが白山総合版より)

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