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学生活動 2021.03.17
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卒業のはなむけ黒板全面に 県立芸大生東桜小と冨士中で制作 給食風景や満開の桜描く
教室の黒板いっぱいにチョークで描かれた絵が15日朝、名古屋市東区の東桜小学校と冨士中学校でお披露目された。名古屋大須ロータリークラブ(RC)の青少年奉仕事業で、県立芸術大が協力。油画専攻の学生5人が、卒業を迎える児童や在校生のため前日に制作したもので、登校した児童らは思わぬプレゼントに笑顔をはじけさせた。 (竹田佳彦)
歓声が聞こえそうな給食風景や、少女の瞳に映った満開の桜、柔らかな羽毛を表現したカワセミ。高さ80センチ、幅3.5メートルの黒板が色とりどりの絵に覆われ、児童生徒からは「うわー、何これ」「なんで?」と驚きの声が上がった。
黒板アートが登場したのは東桜小6年2学級の教室と、冨士中の集会室2室、芸術室。RCの高木政義・青少年奉仕委員長(73)は「コロナ禍でさまざまな催しが中止となる中、子どもたちが芸術に興味を持つ機会をつくりたかった」と狙いを説明する。
油絵が専門の学生らにとって、黒板とチョークを使う絵は初めて。慣れない横長の構図に悩みながら、一人一室ずつ描き、子どもらへの思いを託したという。
6年生の教室に給食の絵を描いた県芸大4年、宮原すみれさん(23)は「感染防止のため黙って前を向いて給食を食べるようになった。それまでグループで食べていた楽しさや一人で食べる悔しさを絵に込めた」と話す。15日の給食メニューを確認し、赤飯やプリンの絵を配した。
冨士中の絵は1週間ほど残すが、東桜小の絵は黒板を授業で使うため、披露後すぐに消された。同小の竹内彰浩教頭(44)は「運動会や学芸会も中止になってしまったが、最後にいい思い出ができて良かった」と感謝していた。
(2021年3月17日 中日新聞朝刊県内版より)
歓声が聞こえそうな給食風景や、少女の瞳に映った満開の桜、柔らかな羽毛を表現したカワセミ。高さ80センチ、幅3.5メートルの黒板が色とりどりの絵に覆われ、児童生徒からは「うわー、何これ」「なんで?」と驚きの声が上がった。
黒板アートが登場したのは東桜小6年2学級の教室と、冨士中の集会室2室、芸術室。RCの高木政義・青少年奉仕委員長(73)は「コロナ禍でさまざまな催しが中止となる中、子どもたちが芸術に興味を持つ機会をつくりたかった」と狙いを説明する。
油絵が専門の学生らにとって、黒板とチョークを使う絵は初めて。慣れない横長の構図に悩みながら、一人一室ずつ描き、子どもらへの思いを託したという。
6年生の教室に給食の絵を描いた県芸大4年、宮原すみれさん(23)は「感染防止のため黙って前を向いて給食を食べるようになった。それまでグループで食べていた楽しさや一人で食べる悔しさを絵に込めた」と話す。15日の給食メニューを確認し、赤飯やプリンの絵を配した。
冨士中の絵は1週間ほど残すが、東桜小の絵は黒板を授業で使うため、披露後すぐに消された。同小の竹内彰浩教頭(44)は「運動会や学芸会も中止になってしまったが、最後にいい思い出ができて良かった」と感謝していた。
(2021年3月17日 中日新聞朝刊県内版より)