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中日新聞掲載の大学記事

お知らせ  2020.12.02

水引ツリー輝く伝統 金沢のホテル雪つりイメージ 金沢工大・竹内教授×作家・広瀬さん

「雪つり」をイメージした水引のクリスマスツリー。照明で金色に輝いている=金沢市広岡で

「雪つり」をイメージした水引のクリスマスツリー。照明で金色に輝いている=金沢市広岡で

 水引を使ったクリスマスツリーが1日、JR金沢駅金沢港口(西口)のホテル「ハイアット セントリック金沢」の3階ロビーにお目見えした。冬の風物詩「雪つり」をイメージした作品で、金色の水引が照明によってきらめく。伝統工芸の素材を現代的な空間で生かす演出で、来年1月末まで展示される。 (沢井秀和)

 手掛けたのは、建築家で金沢工業大の竹内申一教授と、水引のある生活を提案している金沢市清川町の「自遊花人(じゆうかじん)」(広瀬由利子社長)。8月に開業したホテルが初めてクリスマスを迎えるに当たり、依頼した。

 ツリーは大中小の3本で、高さ3.5~2.5メートル。保存加工したコケを敷き詰めた。水引の金とコケの緑でクリスマスらしい配色にし、コケを通して北陸の風土、自然を表現した。空間全体の構成、設計は竹内教授が担当した。

 活用したのは、紙をよった芯に金色の糸を巻き付けた直径1~1.5ミリの「飾り糸巻き水引」。水引をつなげると1000メートルに達するという。

 水引作家でもある広瀬社長は「紙で作った水引で、線の美しさを出すのは究極の難しさがある。たるみがなく、絡まないようにした。今回、空間に水引を立ち上げることができた。引き続き水引の魅力を引き出していきたい」と意気込む。竹内教授は「今後は学生にも参加してもらい、何か発展するといい」と話している。

(2020年12月2日 北陸中日新聞朝刊金沢総合版より)

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