進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 学生活動

中日新聞掲載の大学記事

学生活動  お知らせ  2020.10.16

この記事の関連大学

爽やかサボテンサンド 名城大生 春日井産を味なPR

開発した名城大の近藤歩准教授(左から2人目)と学生たち=名古屋市天白区の名城大で(野村和宏撮影)

開発した名城大の近藤歩准教授(左から2人目)と学生たち=名古屋市天白区の名城大で(野村和宏撮影)

 愛知県春日井市の特産で食用の「ウチワサボテン」を具材にしたピタパン(袋状の薄い生地のパン)のサンドイッチを、名城大(名古屋市天白区)の農学部の学生らが開発した。大学の付属農場が春日井市内にある縁で、2017年から取り組み始め、4年がかりで商品化にこぎ着けた。指導した近藤歩准教授(51)は「サボテンを身近に手軽においしく食べてもらう一助になれば」と期待する。19日から学内のカフェで販売する。(芦原千晶)

 開発したのは、近藤准教授の研究室のメンバー。春日井市は日本有数のサボテン産地で、付属農場の地元への貢献を狙って、ウチワサボテンを使ったメニューの開発を進めてきた。サボテンの本場のメキシコではこの品種を「ノパル」と呼ぶことから、「ノパルノ研究室」と名乗っている。

 サボテンは、食物繊維やベータカロテン、ミネラルなどが豊富。当初はハンバーガーやスムージーなどのレシピを考えたが、生産・販売してくれる企業などが見つからなかった。今回は、学内のカフェと共同開発。緑のサボテンをスパイシーなタンドリーチキンやトマト、パプリカなどとともにピタパンに挟み、彩りよく仕上げた。

 工夫したのは、サボテンの酸味や粘り気をどう生かすかという点。青臭さもあるが、とげを取った生のサボテンを1センチほどに切り、レモンでマリネにし、さわやかな風味で食べやすくした。

 メキシコでは肉料理と食べることが多く、4年の黒田真衣さん(21)は「チキンと野菜との合わせ技がポイント。健康とダイエットに良いので、若い女性に食べてほしい」とアピールする。

 13日に学内で開かれた試食会では、招かれた女子駅伝部員が「すごい、本当にサボテン?ネバッとしてるけど、おいしい」と、意外そうにほおばっていた。

 サボテンは、茎が平たく変形して葉のようにも見える茎節(けいせつ)を1つずつ重ねて成長していく。4年の岡田尚也さん(21)は、乾燥や高温といった逆境に強いサボテンと新型コロナウイルス禍での学生たちを重ね「ぼくたちも、サボテンのように一歩ずつ新たな自分を積み上げていきたい」と語った。

 税込み360円。11月6日まで、名城大の校友会館内の「グリーンベーカリー」で1日20個限定で販売する。

(2020年10月16日 中日新聞夕刊1面より)

戻る < 一覧に戻る > 次へ