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お知らせ 2018.11.14
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農園×企業×金沢工大 甘〜いイチゴ 情報技術で 白山で試み少人数営農へ
情報通信技術(ICT)などを活用し、甘みの強い完熟イチゴを栽培する試みが、白山市上野町の観光農園「いちごファームHakusan」で行われている。発電システムなどを手掛ける北菱電興(ほくりょうでんこう)(金沢市)と金沢工業大が共同で取り組む産学連携プロジェクトで、農作業の担い手不足などに向けた新たな営農モデルとして期待されている。(都沙羅)
いちごファームHakusanは、北菱電興と農事組合法人んなーがら上野営農組合(同町)が共同運営。広さ1200平方メートルのビニールハウスで、高さ約1.2メートルの棚でイチゴを栽培している。果実は土に触れないため傷む恐れが少なく、清潔で新鮮なのが特長だ。今年2月にオープンし、イチゴ狩りの時期の5月までに県内外から約3500人が訪れた。
北菱電興などが開発したマイクロ水力発電を農園内の温度管理や融雪に利用する。同社の中寺紳一さんは「地域の再生可能エネルギーを使った『地産地消型』の営農モデル」と話す。
同大ロボティクス学科の竹井義法教授らの研究グループと同社が開発した「温湿度センサー」を農園内に設置。ハウス内の温度や湿度などを遠隔操作でモニタリングし、必要に応じて栽培環境を調整している。
イチゴの品質向上を研究している同大応用バイオ学科の松本恵子講師が栽培ノウハウをアドバイスし、「章姫」や「紅ほっぺ」など4品種を栽培する。
松本講師は「長年の知識と経験を持つイチゴ栽培専門の農家が高齢化などにより減っている」と指摘。センサーを使った栽培は「農作業の担い手不足解消の一歩にもなる」と話す。県内外から多くの人たちに訪れてもらうことで、地域の冬場の観光拠点として地域活性化や雇用創出にもつなげていきたい考えだ。
今シーズンのイチゴ狩りは、前回より早い12月下旬からの開始を予定している。松本講師は「このプロジェクトを進めることは私たちにとっても挑戦。イチゴの栽培技術を取り入れる県内の農家が今後、増えてくれれば」と話している。
(2018年11月14日 北陸中日新聞朝刊かが白山総合版より)
いちごファームHakusanは、北菱電興と農事組合法人んなーがら上野営農組合(同町)が共同運営。広さ1200平方メートルのビニールハウスで、高さ約1.2メートルの棚でイチゴを栽培している。果実は土に触れないため傷む恐れが少なく、清潔で新鮮なのが特長だ。今年2月にオープンし、イチゴ狩りの時期の5月までに県内外から約3500人が訪れた。
北菱電興などが開発したマイクロ水力発電を農園内の温度管理や融雪に利用する。同社の中寺紳一さんは「地域の再生可能エネルギーを使った『地産地消型』の営農モデル」と話す。
同大ロボティクス学科の竹井義法教授らの研究グループと同社が開発した「温湿度センサー」を農園内に設置。ハウス内の温度や湿度などを遠隔操作でモニタリングし、必要に応じて栽培環境を調整している。
イチゴの品質向上を研究している同大応用バイオ学科の松本恵子講師が栽培ノウハウをアドバイスし、「章姫」や「紅ほっぺ」など4品種を栽培する。
松本講師は「長年の知識と経験を持つイチゴ栽培専門の農家が高齢化などにより減っている」と指摘。センサーを使った栽培は「農作業の担い手不足解消の一歩にもなる」と話す。県内外から多くの人たちに訪れてもらうことで、地域の冬場の観光拠点として地域活性化や雇用創出にもつなげていきたい考えだ。
今シーズンのイチゴ狩りは、前回より早い12月下旬からの開始を予定している。松本講師は「このプロジェクトを進めることは私たちにとっても挑戦。イチゴの栽培技術を取り入れる県内の農家が今後、増えてくれれば」と話している。
(2018年11月14日 北陸中日新聞朝刊かが白山総合版より)