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お知らせ  2018.05.17

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パワー半導体 成功 ノーベル技術で電力1割減を 天野教授「環境守り生活豊かに」

 2014年にノーベル物理学賞を受賞した名古屋大の天野浩教授(57)らの研究チームが16日、東京都内で記者会見し、電力消費量を大幅に削減できる次世代型「パワー半導体」の技術開発に成功したと発表した。画期的な省エネ電子部品で、導入されれば、国内の全電力使用量を1割以上削減することが可能という。23年度ごろの実用化を目指す。

 天野教授は、青色発光ダイオード(LED)の開発で赤崎勇名城大終身教授(89)らと物理学賞を共同受賞。今回の次世代パワー半導体は、青色LEDと同じ素材「窒化ガリウム(GaN)」でできており、青色LED開発の鍵となったGaNの結晶化技術を発展させた。

 名古屋大と名城大などとの共同研究。パワー半導体は電圧や電流を制御する電子部品で、家電や電気自動車(EV)、送電システムなど幅広い分野で使われている。

 従来品は大半がシリコン製で電力ロスが大きいが、GaNを使った次世代型は大幅な省電力が実現可能だ。

 チームは、GaNの結晶構造の乱れを特定し減少させる技術や、従来よりも大きな結晶を作る技術などを独自開発し、実用化に向けてめどをつけた。今後は企業と連携し、低コスト化や高品質化に向けた技術開発を進めるという。

 天野教授は「究極の省エネ技術だと思う。省エネが進んでいない海外ではさらに効果が大きい。この技術で地球環境を守り、みなさんの生活を豊かにしていけたら」と語った。

(2018年5月17日 中日新聞朝刊30面より)
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