賞状を受けた小林さん（右）と鈴川生活安全部長＝県警本部で

　県警は、有料サイト利用料などをかたって金をだまし取る「架空請求詐欺」を防ぐ啓発ポスターに、名古屋学芸大メディア造形学部ファッション造形学科３年の小林明香李さん（２３）の作品を選んだ。スマートフォンの画面に「おちつけ私！」のキャッチフレーズを配置した。

　県内で多発する被害を防ごうと、県警が昨年１２月、同大に「広報デザイナー」を委嘱。メディア造形学部の学生から３０６点の作品を募り、小林さんの作品が最優秀賞に選ばれた。

　架空請求詐欺の際に使われた偽の督促状を黄色の背景にあしらい、「まずは相談」と呼び掛けている。県警は、息子や孫をかたるオレオレ詐欺の被害に「オレは誰？」の文言でポスターをすでに作成しており、小林さんの作品と併用する。２万枚を印刷し県内のコンビニなどに配る。

　県警本部で鈴川信視生活安全部長から賞状を手渡されると、小林さんは「実際に詐欺の被害に遭ったことがあり、人ごととは思えない。少しでも被害防止につながれば」と話した。　（市川泰之）

（2018年2月23日　中日新聞朝刊県内総合版より）