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学生活動  2018.02.07

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着やすくおしゃれ甚平 産官学12団体 障害者向けに開発

贈呈式で甚平を着て、開発者たちに感謝を述べる黒木さん(中)=一宮市杉山の一宮特別支援学校で

贈呈式で甚平を着て、開発者たちに感謝を述べる黒木さん(中)=一宮市杉山の一宮特別支援学校で

 障害のある子らに着やすくおしゃれな服を楽しんでもらおうと、県尾張繊維技術センターや一宮地場産業ファッションデザインセンター=いずれも一宮市大和町馬引=などは、車いすで生活する身体障害者でも着替えやすい甚平を開発した。(植木創太)

 一宮特別支援学校(同市杉山)と共同で、2008年から毎年続けているプロジェクト。今回は、県内外の繊維会社や名古屋学芸大(日進市)など、産官学の12団体が1年かけて完成させた。

 甚平は、先天的に手足に障害があり、幼少期から車いすで生活する同校中学部2年の黒木幸雄さん(14)の要望を聞いて作った。上衣の両脇や袖下、パンツの一部が開く仕組みで介助者が着せやすい。また、生地には通気性が高く、吸った汗を外に逃がしやすい糸を編み込んであり、夏でも涼しく過ごしやすい。車いすのベルトを生地で隠せるようにし、おしゃれも意識しているという。

 同校で5日に服の贈呈式があり、プロジェクト関係者ら30人が出席。甚平姿になった黒木さんは「思った以上に着心地がいい。夏は、これを着て一宮七夕まつりに行きたい」とにっこり。型紙作りなどを担った繊維メーカー「ナイガイ」(一宮市時之島)の佐伯達也社長(57)は「尾州の技を詰め込んだ。バリアフリーについて考える機会になり、開発者側も勉強になる」と話した。プロジェクトではこれまでに約20着を開発。一部は製品化されている。

(2018年2月7日 中日新聞朝刊尾張総合版より)

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