進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2017.09.29

この記事の関連大学

LIBの開発秘話披露 名城大 ノーベル賞候補吉野教授

 リチウムイオン電池(LIB)開発者で、ノーベル化学賞の有力候補と注目される吉野彰名城大教授が28日、名古屋市天白区の名城大で講演し「まったく売れずにつらかった」と開発時の秘話を披露した。

 電気を通すプラスチック新素材の研究を契機に「たまたま」LIB開発に取り組んだという吉野教授。1990年代初めに商品化されたが「皆、関心はあると言ってくれるが買ってくれない」。95年の「ウィンドウズ95」発売などで世界中にIT革命が起き、LIBはノートパソコンやスマートフォンに不可欠に。「こんな状況は想像もつかなかった」と振り返った。

 研究に限らず、新しいものを生み出すため「好奇心や洞察力を大事にしてほしい」とも。会場には学生ら430人が集まり、立ち見も出る盛況ぶり。講演後の記者会見では、10月4日発表のノーベル化学賞について「アカデミア(学術)というよりインダストリアル(産業)出身の私が受賞できれば産業界の人たちに希望を与えることができるのでは」と語った。(酒井和人)

(2017年9月29日 中日新聞朝刊県内総合版より)

■関連大学はこちら
・ 名城大学

戻る < 一覧に戻る > 次へ