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2017.09.16

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就業体験 職場のあとは・・・ 家庭でも 愛知県企画「両立する姿知って」

 職場だけでなく、働く女性の家庭にまで学生が付いて行く一風変わった就業体験(インターンシップ)を愛知県が始めた。仕事と家庭を両立させる「ワークライフバランス」の重要性が高まる中、働き方の選択肢を増やしてもらうのが狙いだ。地元の女子学生たちは間近で、子育ても家事もこなす女性社員の姿に触れた。 (谷悠己、写真も)

 「ママー、お帰りー」

 午後4時半、旅行会社大手JTB中部(名古屋市中村区)の御厨泉さん(42)が時短勤務を終えて帰宅すると、祖父母の迎えで先に保育園から戻っていた次女柚衣(ゆい)ちゃん(3つ)と三女玲衣(れい)ちゃん(2つ)が歓声を上げる。

 待ち焦がれた母の後ろには、見慣れない若い女性が2人。「このお姉さんたち、だーれ?」

 緊張気味に部屋へ入ったのはインターン生の田中万葉(まよ)さん(21)=名古屋大3年=と玉垣真由子さん(19)=金城学院大1年。

 2人が姉妹と遊んだり、小学校から帰宅した長女万結(まゆ)さん(9つ)の宿題を手伝ったりしている間に、御厨さんは夕食の準備を終えた。夫一樹さん(41)も帰宅し、午後6時半にはそろって食卓を囲んだ。

 「こんな忙しい生活、私たちにもできるかなあ」。日中に御厨さんが職場で旅行の手配業務をこなす姿も見てきた2人は、少し不安顔。御厨さんから「平日の夕食は手抜きも多い」「子どもの風邪で急に休んでも同僚が助けてくれる」と聞くとだんだんと前向きになり、2人は「妊娠した時の周りの反応は?」「体調管理は?」など、仕事と家庭の両立のこつを次々と質問した。

 就職活動を来年に控える田中さんは「普通のインターンでは結婚や出産の話は聞きづらい。知りたいことがたくさん聞けて良かった」と話す。

 2人が参加した「仕事と家庭のインターンシップinあいち」は13日まで10人の学生がペアを組み、県内5社の女性社員の職場と家庭に出向いた。

 企画した愛知県労働福祉課の主任で、一児の母でもある小林恵さん(34)は「仕事と育児を両立させている女性は何でも得意な『スーパーウーマン』と思われがちだが、実はみんな、家事の手抜きをしたり、家族の協力を得たりして、何とかこなしている。そんなにハードルは高くない、と知ってほしかった」と語る。

 学生たちの体験記はリーフレットにして、女性の働き方の広報に生かす。

(2017年9月16日 中日新聞夕刊1面より)

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