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中日新聞掲載の大学記事

2017.07.07

大島絵本館がジオラマに 制作半年、金沢工大生寄贈

 富山県射水市大島絵本館を50分の1サイズで精細に再現したジオラマ模型の展示が6日、同館で始まった。金沢工業大(石川県野々市市)の「夢考房(ゆめこうぼう)建築デザインプロジェクト」が作り、寄贈した。リーダーの高橋向生(こうき)さん(20)=建築デザイン学科3年=は「模型で子どもたちに建築への興味を持ってもらえれば」と期待する。

 絵本館は鉄筋コンクリート造の地上2階、地下1階。模型では幅146センチ、奥行き86センチ、高さ30センチの大きさで、空に浮かぶ舟のようなデザインを忠実に再現している。大学院生を含むメンバー95人が、スチレンボードなどを使って半年がかりで作り上げた。

 天井は透明の板で覆い、スロープでつながった館内を上からのぞき込めるよう工夫した。本棚に並ぶ絵本は1冊ずつ作るなど、細部まで丁寧さが光る。模型からアニメキャラクターを探す楽しみも盛り込んだ。

 同プロジェクトは毎年、北陸3県の公共施設をモデルに模型を制作している。これまでに石川県小松市のサイエンスヒルズこまつ、富山県南砺市の城端曳山(ひきやま)会館などを作った。今回は模型を子どもに楽しんでもらいたいと、子ども向け公共施設の同館を題材に決めた。絵本館の立野幸雄館長(67)は「細かく巧みに作っていただいた。模型を見て楽しむ子どもたちの笑顔が浮かんでくる」と感謝した。 (山本拓海)

(2017年7月7日 北陸中日新聞朝刊北陸広域版より)
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