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2017.05.20
難民理解 まずは食べて 22日から 南山大生、学食メニュー提供
南山大(昭和区)の学生グループが大学食堂に依頼して22〜26日の5日間、難民の故郷の料理をメニューとして提供する。同じ活動は全国の大学などで行われているが、東海3県では初めてという。「難民は遠くの国の問題だと思われがちだが、この地域にも多く住んでいる。料理の味を楽しむことから、難民への理解を深めてほしい」と学生たち。一般の人の来場も呼び掛けている。(中川紘希)
メニューはスリランカの「鶏肉と野菜のスパイシー炒め」と、アゼルバイジャンの「さっぱり味のカラフルサラダ」のセットで500円。認定NPO法人「難民支援協会」(東京)が出版するレシピ本を参考にしており、一食当たり20円を協会に寄付する。
スリランカは政府と武装勢力の内戦で難民が発生し、日本にも逃れている。アゼルバイジャンは隣国アルメニアとの紛争で20万人以上の難民を出したという。
支援協会によると、難民の故郷の料理を学食で提供する活動は、2013年にミャンマー難民二世の関西学院大の学生が発案。これまでに北海道から九州まで22の大学や高校で行われた。
南山大では外国語学部英米学科3年の祝迫(いわいさこ)優衣さん(20)が昨年秋、学生5人とグループを結成。この春休みからメニューを考えた。学食の店長と相談して、食材が手に入りやすいことなどからスリランカとアゼルバイジャンの料理に決定。ただ、スリランカの料理はレシピ通り調理すると、口が痛くなるほど辛くなり、まろやかに調整した。現在は難民情報の資料を掲示しようと準備中だ。
祝迫さんは大学の授業で難民問題を学んだ。日本では昨年、1万人以上が難民申請をしたが、認定されたのは28人という。審査が厳しすぎると、国際的に非難を受けていると知り、「親切な国」という自国のイメージが崩れ、ショックを受けた。「難民問題は難しいが、おいしい料理を通してなら多くの人に興味を持ってもらえる」と話す。
学食は「リアンカフェ」で、各日とも午前11時〜午後2時。1日40食程度を用意し、学生以外も来場できる。(問)祝迫さん=090(1749)9672
(2017年5月20日 中日新聞朝刊市民版より)
メニューはスリランカの「鶏肉と野菜のスパイシー炒め」と、アゼルバイジャンの「さっぱり味のカラフルサラダ」のセットで500円。認定NPO法人「難民支援協会」(東京)が出版するレシピ本を参考にしており、一食当たり20円を協会に寄付する。
スリランカは政府と武装勢力の内戦で難民が発生し、日本にも逃れている。アゼルバイジャンは隣国アルメニアとの紛争で20万人以上の難民を出したという。
支援協会によると、難民の故郷の料理を学食で提供する活動は、2013年にミャンマー難民二世の関西学院大の学生が発案。これまでに北海道から九州まで22の大学や高校で行われた。
南山大では外国語学部英米学科3年の祝迫(いわいさこ)優衣さん(20)が昨年秋、学生5人とグループを結成。この春休みからメニューを考えた。学食の店長と相談して、食材が手に入りやすいことなどからスリランカとアゼルバイジャンの料理に決定。ただ、スリランカの料理はレシピ通り調理すると、口が痛くなるほど辛くなり、まろやかに調整した。現在は難民情報の資料を掲示しようと準備中だ。
祝迫さんは大学の授業で難民問題を学んだ。日本では昨年、1万人以上が難民申請をしたが、認定されたのは28人という。審査が厳しすぎると、国際的に非難を受けていると知り、「親切な国」という自国のイメージが崩れ、ショックを受けた。「難民問題は難しいが、おいしい料理を通してなら多くの人に興味を持ってもらえる」と話す。
学食は「リアンカフェ」で、各日とも午前11時〜午後2時。1日40食程度を用意し、学生以外も来場できる。(問)祝迫さん=090(1749)9672
(2017年5月20日 中日新聞朝刊市民版より)