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2016.09.01
飲む酢PR 学生奮闘 津で就業体験 農家回り受託開拓
手塩にかけた果物を酢にしてみませんか−。津市阿漕町津興の酢メーカー「山二造酢」で就業体験をする大学生が、県内外の農家に「飲む酢」の受託製造のPRに取り組んでいる。健康ブームで飲む酢に注目が集まる中、「酢の魅力をもっと広めたい」と奔走している。
同社は1887(明治20)年に創業した老舗。魚のマリネなどに使う調味酢などが主力だが、近年の健康ブームで、水で希釈して味わう「飲む酢」の需要に着目し、自社でもリンゴなど果物を中心に商品化してきた。
「栽培したブルーベリーやイチゴで『飲む酢』ができないだろうか」。取引先の農家の声を受け、少ない量から商品化できる自社の強みを武器に、岩橋邦晃社長(43)が飲む酢の受託製造を発案。ところが、パートを含め、従業員は12人。PRに割ける余力はない。「馬力のある若者のアイデアを借りたい」と岩橋社長は決断。営業戦略の一環として、2月から同社で就業体験する愛知大3年の松岡さん(20)に販路拡大を託した。
松岡さんは毎週1回、県内のナシやイチゴ農家を回り、飲む酢づくりを提案してきた。足で稼いだ成果か、評判を聞き付けた千葉県のトマト農家から注文が入り、20回ほど試作を繰り返して製品化。同農家で現在、販売されている。
松岡さんは「規格外の野菜や果物の使い道として、飲む酢の持つ潜在的な需要は高いはず」と手応えを感じている。今夏に就業体験を終えたが、松岡さんの熱意は次の学生に引き継がれた。(池内琢)
(2016年9月1日 中日新聞朝刊三重総合版より)
同社は1887(明治20)年に創業した老舗。魚のマリネなどに使う調味酢などが主力だが、近年の健康ブームで、水で希釈して味わう「飲む酢」の需要に着目し、自社でもリンゴなど果物を中心に商品化してきた。
「栽培したブルーベリーやイチゴで『飲む酢』ができないだろうか」。取引先の農家の声を受け、少ない量から商品化できる自社の強みを武器に、岩橋邦晃社長(43)が飲む酢の受託製造を発案。ところが、パートを含め、従業員は12人。PRに割ける余力はない。「馬力のある若者のアイデアを借りたい」と岩橋社長は決断。営業戦略の一環として、2月から同社で就業体験する愛知大3年の松岡さん(20)に販路拡大を託した。
松岡さんは毎週1回、県内のナシやイチゴ農家を回り、飲む酢づくりを提案してきた。足で稼いだ成果か、評判を聞き付けた千葉県のトマト農家から注文が入り、20回ほど試作を繰り返して製品化。同農家で現在、販売されている。
松岡さんは「規格外の野菜や果物の使い道として、飲む酢の持つ潜在的な需要は高いはず」と手応えを感じている。今夏に就業体験を終えたが、松岡さんの熱意は次の学生に引き継がれた。(池内琢)
(2016年9月1日 中日新聞朝刊三重総合版より)