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中日新聞掲載の大学記事

2014.04.04

中日・CBC杯 中部アマプロゴルフ プロの部 西原5人PO制し初優勝

 第33回中日・CBC杯中部アマプロゴルフ選手権(中日スポーツ共催)は3日、三重県鈴鹿市の中日カントリークラブ(7089ヤード、パー72)で後半の決勝18ホールを行い、プロは3アンダーで並んだ5人のプレーオフを制した西原健太(28)=伊勢=が、アマは井垣璃玖(りく、20)=名商大3年=が6オーバーで初優勝。ともに5月1日からの中日クラウンズの推薦出場権を獲得した。

■劇的チップイン

 プレーオフ1ホール目の1番パー5でバーディーの取れなかった中村と辻村が落ち、迎えた2番のパー4は残った3人すべてグリーンオーバー。1番先に打った西原のアプローチは強く出たように見えたが、次の瞬間、ボールは西原の夢を乗せてカップに消えた。「ダウンヒルだったし、ワンピンの距離でも下につけたかった。そう覚悟して打ったけど、強いと思った」。入った瞬間、思わずガッツポーズが出た。

 「頑張ってきた褒美だね」。見守っていた寺嶋誠志中部プロ会長が思わずつぶやく。三重中京大を卒業後、地元・伊勢CCに入った西原は、プロになってもゴルフ場の仕事をこなしてきた。「夏場は仕事を終えてハーフはできますが、冬場は日没が早いのでできません」と笑う。

 プロの実績といえば、ホームコースの伊勢CCで行われた三重県オープンでプレーオフ負けした2位と、2010年のトーシンにマンデーを突破して出場したぐらい。大学3年の時に東海テレビ杯学生を勝って東海クラシックに出場したことがあるという。「和合は大学の時にマッチプレーの試合でプレーしていますが、卒業してからはありません。(中日クラウンズに)出るからには4日間プレーしたいですね」と控えめに話していた。

■井垣「耐えて」逆転V アマの部

 アマの部を制し、中日クラウンズ出場切符を手に入れたのは名商大3年の井垣だった。第1Rを74で終えたとき、大学の後輩の安富に1打差の2位タイにつけた。「耐えておけばなんとかなるかと」と言うように、戦う前から取れる自信があったようだ。

 180センチ、82キロの体で放つ300ヤードのティーショットはプロの中に入っても目立った。1番のパー5も2打が6番アイアン。途中で独走状態であることも分かっていた。ところが、好事魔多し。8番のパー3で、右に打ち出したドロー系のショットが風にも流され左にOB。打ち直しも右の池に入れた。痛恨の「6」。「それも6メートルのパットが入ってなんですよ」。最終ホールを半信半疑でホールアウトすると、まだ2つの貯金が残っていた。

 「名商大の2人が出られるんでうれしい」と井垣。実は中部日本マスターズでは同級生でキャプテンの竹中智哉が勝ち、一足早く中日クラウンズの出場を決めていたのだ。「本心を言えば悔しかった」と副キャプテンの井垣は笑う。

 名古屋ゴルフ倶楽部は毎年、大学生の中部日本放送杯マッチプレー選手権が開催され、井垣は昨年の優勝者でもある。「和合は僕の中で大好きなコース。理由?考えさせてくれるコースだから」と言うと、またうれしそうに笑った。

(2014年4月4日 中日スポーツ9面より)

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