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中日新聞掲載の大学記事

2013.11.22

ロボットスーツHAL 歩ける!脳の信号キャッチ 膝の動きに反映 鈴鹿ロボケアセンター

 シュン、シュン―。小気味よいモーター音とともにまひした膝が少し伸びる。「いい姿勢ですよ」。トレーナーの掛け声で、利用者から笑みがこぼれた。

 今年9月、ロボットスーツHAL(ハル)による身障者向けのトレーニング事業が三重県鈴鹿市で始まった。筑波大ゆかりのベンチャー企業・サイバーダインが鈴鹿医療科学大内に「鈴鹿ロボケアセンター」を開設。40人が利用している。

 添え木のような形をしているHALは、運動する人間の脳が発する生体電位信号を下半身に付けたセンサーで読み取り、関節部のモーターが作動する仕組み。利用者の思いが膝の動きに反映する。

 転倒防止機能の備わったランニングマシンや歩行器でのトレーニングがメーン。人によってスクワットや膝の上げ下げを行い運動機能を取り戻す。交通事故で下半身不随になった同県桑名市陽だまりの丘、松田瑶平さん(19)は「トレーニングを日常生活や趣味の車いすテニスで生かせそう」と期待を寄せる。

 写真・文 七森祐也

(2013年11月22日 中日新聞夕刊8面より)
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