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中日新聞掲載の大学記事

2013.10.25

50年ぶり講義 教え子と交流 愛教大で米川名誉教授

 愛知教育大(刈谷市)で長年栄養学を教えた名誉教授の米川五郎さん(84)=知立市=が23日、50年前の教え子に講義した。家政科OGの働き掛けで実現した特別授業で、白髪になった師弟が青春時代を思い返しながら親睦を深めた。

 米川さんは1962〜92年に愛教大で栄養学や消費者教育を担当した。定年退職後は趣味の俳句にいそしみ、高齢者教室の講師などを引き受けてきた。一昨年にあった64年卒業者の同窓会で「もう一度先生の授業が聴きたい」との声が上がり、教え子が大学側と折衝して半世紀ぶりの講義が実現した。

 この日は、卒業して教員になったOGら20人が参加。現役の女子学生も聴講した。当時の教え子の梅田清美さん(73)は「講義の前に2、3時間予習する真面目な先生だった。家政科に若い男性は1人で、女学生にすごく人気があった」と懐かしそうに振り返った。

 米川さんは、講義のために夏からレジュメを準備。「高齢社会を元気に生きる」をテーマに、寝たきりの予防法などをユーモアたっぷりに解説。自作の俳句も披露し予定時間を超えるほど熱を込めた。

 講義を終え米川さんは「昔に戻ったよう。今晩は興奮して眠れないかも」と満足げ。同窓会係の安積祥子さん(71)も「青春時代を思い出した」と感激していた。(岡村淳司)

(2013年10月25日 中日新聞朝刊県内総合版より)
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