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中日新聞掲載の大学記事

2008.04.10

指導3年目、安原氏が正式に監督就任 東海学園大グングン進化

 東海学園大(愛知)のサッカー部が今季から東海大学リーグ1部に初昇格した。かつて名古屋グランパスのMFとして活躍、日本フットボールリーグ(JFL)のFC刈谷前監督である安原成泰氏(39)=本紙サッカー評論家=がコーチとして指導し、チームは強化。“実質的な監督”だったが、今月1日付で監督就任。サッカー界では全国的には無名の新鋭チームが数多くの苦難を乗り越えて、新たなステージに立った。


1部デビュー戦、5連覇中の静岡産大とドロー

 サッカー部の本格的な強化に乗り出してから2年が経過し、東海学園大がようやく晴れの舞台に手が届いた。6日の1部リーグデビュー戦。リーグ5連覇中の実力校・静岡産大を相手に2−2で引き分けて、幸先よいスタートを切った。

 「力のある相手と引き分けたことは自信になる。勝ち点を取れたことは大きい」と安原監督の表情にも充実感がにじみ出ている。

 安原監督が実質的な指揮を執るようになって3年目。就任当初は同好会状態で練習に7人しか来なかったり、雨が降ったら練習を休むなど上位リーグを狙える状況ではなかった。だが、安原監督の大商大時代の先輩が監督を務めるクラブ、アミーゴス鹿児島や、安原監督がかつて指導していたホンダFCの下部組織から選手が集まり始めると状況は一変。愛知県リーグ、東海大学2部を2年で一気に駆け抜けた。

 とんとん拍子で駆け上がったステージ。だが実際は苦難の道のりだった。2年前の県リーグでは最終戦の後半ロスタイムのゴールで東海2部入りが決定。昨年はリーグ3位で入れ替え戦に回り、ホーム&アウェーで2分けながらアウェーゴールの差で辛くも1部昇格を果たした。また昨年11月には練習中に部員が急死する悲劇もあった。

 「このチームはいろいろなドラマを乗り越えてきている」と安原監督。もともと持っていた勤勉さに加えて精神的な強さも備わった。

(2008年4月10日 中日スポーツ9面より)

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