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中日新聞掲載の大学記事

2008.09.21

中部大辛くも勝利

 愛知大学野球秋季リーグ(中日新聞社後援)は第3週第1日の20日、愛知県日進市の名城大グラウンドで1回戦2試合を行い、中部大と愛院大が先勝した。

 中部大は二回に小西のソロ本塁打で同点とすると、四回に敵失で勝ち越した。エース小笠原は、11安打を浴びながら1失点完投で今季3連勝。愛院大は八回に若山の2点適時打で均衡を破り、先発溝口が被安打4、無四球の完封を果たした。

愛院大溝口春の悪夢バネに完封

 最後の1人を打ち取る難しさが骨身に染みているからこそ、喜びの表現が大きくなった。九回。リーグ戦初完封を果たした愛院大の3年生右腕溝口は、両腕でガッツポーズ。「春のあの場面が頭をよぎったが、強い気持ちでいった」。苦すぎる記憶を振り払った。

 春の中部大との首位決戦。エース小川で先勝したあとの2回戦に先発し、4連覇まであと1人としながら逆転サヨナラ2ランを食らった。

 そのまま優勝を逃し、責任を背負って過ごした夏。痛打を浴びた中部大の小川も含め、苦手だった左打者を抑えるために外へ逃げるシュートを覚え、もともと自信があった他の球種のコントロールもさらに磨いた。

 エースが不調で、入学以来初めてカード初戦に先発したこの日は「1戦目を意識せず、与えられた仕事をこなそうと思った」。左打者にはシュートを伏線にして内角を突き、次々と飛球を上げさせた。

 「自分が小川の負担を減らせば優勝できる。明日も救援できるよう準備したい」。春の借りは倍にして返す。 (鈴木智行)

(2008年9月21日 中日新聞朝刊31面より)
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