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中日新聞掲載の大学記事

2008.09.20

弱者への目線 赤ひげへの道 藤田保健衛生大 神野名誉教授が出版

『人を磨いて』提言

 藤田保健衛生大(豊明市)の名誉教授で、脳神経外科医の神野哲夫さん(68)=同市栄町=が、若手医師への提言をまとめたエッセー集「赤ひげへの道」を出版した。「弱者への目線を持つ、医師の基本に立ち返ってほしい」と呼び掛けている。

 神野さんは慶応大を卒業後、藤田保健衛生大に勤務。2500例もの脳腫瘍(しゅよう)手術を手掛け、同大病院長を務めた。インドや北朝鮮など発展途上国の若手医師育成にも力を入れ、昨年に日本人で初めて米国脳外科学会の創設者栄誉賞を受賞した。

 著書では、人間としての深みがない医師が増えていると指摘。黒沢明監督が映画「赤ひげ」で描いた、弱者を救う医師の姿を理想像に挙げ、「医師はいかに患者さんと向き合うかに尽きる。医学だけでなく、人を磨いて」と訴えている。

 B6判、173ページで、1300円。書店で販売し、収益を北朝鮮とヨルダンで開く若手医師勉強会の開催費用に充てる。問い合わせは同勉強会事務局=電0562(93)2497=へ。(島崎諭生)

(2008年9月20日 中日新聞朝刊県内版より)
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