鳥羽市浦村町のカキ工場で、名古屋音楽大（名古屋市）の田中省三教授（６４）と学生ら３人が出前コンサートを開き、住民ら約４０人に音楽の魅力を伝えた。

　田中教授は地方を中心に出前コンサートをボランティアで続けている。浦村町での開催はかつて旅行で訪れた際、住民と親しくなったのがきっかけで５年ぶり３回目。

　今回は田中教授が電子ピアノを演奏。同大３年の高田結衣さん（２０）と２年の後藤夏穂里さん（１９）、卒業生で愛知文教女子短大（愛知県稲沢市）の准教授、国藤真理子さん（４５）が歌声を響かせた。

　コンクリート敷きの会場に機材を持ち込んだ田中教授らは、カキの養殖イカダが浮かぶ海を背に「ふるさと」「夏の思い出」など１０曲余りを披露。来場した園児らを正面に招き、曲に合わせて手拍子を一緒に打つなどして交流も深めた。（片山健生）

（2012年8月8日　中日新聞朝刊伊勢志摩版より）