進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2011.12.21

就職 氷河期に薄日 「採用増やす」10.4%に拡大 13年卒の学生・院生

 リクルートの調査機関ワークス研究所が20日発表した2013年卒業予定の大学生・大学院生の採用調査によると、12年卒より「増やす」と答えた企業の割合は、前年調査より1.1ポイント増の10.4%だった。一方、「減らす」と答えた企業は1.1ポイント減の6.4%で、12年卒を対象とした前年に続き、「増やす」が「減らす」を上回った。

 同研究所は「リーマン・ショック以降、企業が採用を抑制し人材の不足感が出ている上、景気回復の兆しが見られ、採用意欲が高まった」と分析。大学4年生の10月時点の就職内定率は過去2番目の低水準だが、13年卒の3年生は就職環境がやや改善しそうだ。「変わらない」は2.9ポイント増の50.0%で、「分からない」は3.5ポイント減の25.1%だった。

 産業別では、飲食サービス業で採用増を見込む企業が20.8%と最も高かった。海外出店に備え、人材獲得に乗り出す企業が増えたことなどが要因。小売業や情報通信業も、増やす企業の割合が高かった。

 13年卒の高校生は、「増やす」の割合が前年より0.2ポイント低下の3.2%で、「減らす」は0.5ポイント低下の3.6%。また「以前も今後も採用しない」が39.7%と、2.3ポイント増えた。同研究所は「大卒が増え採用しやすくなったことなどで、中小企業も大卒志向を強めている」と指摘した。

 調査は従業員5人以上の6829社に実施し、4673社が回答した。

■大学1年でも「内々定」可能 ユニクロ

 ユニクロは20日、2013年春入社以降の採用活動から、新卒・既卒、国籍を問わず、いつでも応募できる通年採用に全面的に移行すると発表した。大学生については学年による応募制限もなくす。優秀な人材をいち早く確保するのが狙いで、1年生で応募して、卒業を待って就職することが可能になる。13年度は日本では約500人を採用する方針。

 応募者は会社説明会や適性検査を経た後、インターンシップか数カ月のアルバイトを経験。そこで評価が高ければ、いつでも最終面接に進める「パスポート」がもらえる。1、2年生でも最終面接に受かれば「内々定」扱いとなる。社会人として一定のキャリアがある人は面接などの後、随時採用となる。

(2011年12月21日 中日新聞朝刊経済面より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ