HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て
2011.11.27
明治神宮野球大会 愛知勢ダブルVへ王手 大学の部・愛院大
■第4日 26日・神宮
高校の部では、愛工大名電(東海・愛知)が北照(北海道)に6−2で快勝し、8年ぶりの神宮大会制覇へ王手をかけた。来秋ドラフトの1位候補である左腕エース・浜田達郎投手(2年)は9回2死まで10奪三振2失点と粘投。27日の決勝は今夏の甲子園準優勝の光星学院(東北・青森)と、秋の日本一を懸けて激突する。
大学の部は、愛院大(中部地区・愛知)がタイブレークの10回、浜内優弥右翼手(3年・西日本短大付)の逆転サヨナラ打で創価大(関東5連盟第1・東京新)を2−1で破り、20年ぶりの神宮大会制覇にあと1勝と迫った。決勝では東京六大学の覇者・明大に挑む。
■10回浜内劇的サヨナラ打
左翼線に飛んだ浜内の打球が、相手左翼手のグラブの先をかすめた。三塁走者の古川に続いて、二塁から浦野が万歳して生還。延長10回、この回から採用されたタイブレーク(1死満塁から開始)で1点を先制された愛院大が、裏の攻撃でひっくり返した。劇的なサヨナラ勝利で、優勝した1991年以来、20年ぶりの決勝進出を決めた。
「僕、持ってますね。名前もユウちゃん(優弥)なんで」と浜内。今大会の3試合で愛院大が挙げた4得点は全て浜内の打点。ヒーローはうれしさと安ど感が入り交じった表情で汗をぬぐった。
一度は窮地に追い込まれた。タイブレークの延長10回表の守備。9イニングを3安打零封の先発・中根をリリーフした浦野が先頭打者を三振に仕留めて2死。だが、続く打者の打球を途中出場の二塁・西田が一度はグラブに収めながら、つかみ損ねた(記録は安打)。重いリードを奪われたが、ナインは冷静だった。「失点は1点なら大丈夫と思っていた。あきらめていなかった」と浜内。タイブレークはどの打者から攻撃を始めるか自チームで選べるルール。ラッキーボーイがいる愛院大は強い。伊藤孝真総監督(53)も「1点は取られたけど、勝ちたいという選手の気持ちが強かった。ベンチ一丸の思いが浜内を打たせた」と喜んだ。
決勝の相手、明大とは2年前の明治神宮大会でも対戦。27日の決勝で先発する可能性もあるエース・野村に封じられて0−3で初戦敗退した因縁がある。さらに昨年の同大会では早大、今春の全日本大学野球選手権大会では慶大に敗れるなど、東京六大学リーグの代表校には負けっ放しだ。「決勝まで行けば明大と当たる、と組み合わせが決まってすぐに思った。東京六大学のチームを倒したい」と中根。最高の舞台でリベンジのチャンスが訪れた。 (麻生和男)
【大学の部】
▽準決勝
創価大(関東1) 0000000001 ―1
愛院大(中部地区) 0000000002X―2
(10回タイブレーク)
(2011年11月27日 中日スポーツ8面より)
高校の部では、愛工大名電(東海・愛知)が北照(北海道)に6−2で快勝し、8年ぶりの神宮大会制覇へ王手をかけた。来秋ドラフトの1位候補である左腕エース・浜田達郎投手(2年)は9回2死まで10奪三振2失点と粘投。27日の決勝は今夏の甲子園準優勝の光星学院(東北・青森)と、秋の日本一を懸けて激突する。
大学の部は、愛院大(中部地区・愛知)がタイブレークの10回、浜内優弥右翼手(3年・西日本短大付)の逆転サヨナラ打で創価大(関東5連盟第1・東京新)を2−1で破り、20年ぶりの神宮大会制覇にあと1勝と迫った。決勝では東京六大学の覇者・明大に挑む。
■10回浜内劇的サヨナラ打
左翼線に飛んだ浜内の打球が、相手左翼手のグラブの先をかすめた。三塁走者の古川に続いて、二塁から浦野が万歳して生還。延長10回、この回から採用されたタイブレーク(1死満塁から開始)で1点を先制された愛院大が、裏の攻撃でひっくり返した。劇的なサヨナラ勝利で、優勝した1991年以来、20年ぶりの決勝進出を決めた。
「僕、持ってますね。名前もユウちゃん(優弥)なんで」と浜内。今大会の3試合で愛院大が挙げた4得点は全て浜内の打点。ヒーローはうれしさと安ど感が入り交じった表情で汗をぬぐった。
一度は窮地に追い込まれた。タイブレークの延長10回表の守備。9イニングを3安打零封の先発・中根をリリーフした浦野が先頭打者を三振に仕留めて2死。だが、続く打者の打球を途中出場の二塁・西田が一度はグラブに収めながら、つかみ損ねた(記録は安打)。重いリードを奪われたが、ナインは冷静だった。「失点は1点なら大丈夫と思っていた。あきらめていなかった」と浜内。タイブレークはどの打者から攻撃を始めるか自チームで選べるルール。ラッキーボーイがいる愛院大は強い。伊藤孝真総監督(53)も「1点は取られたけど、勝ちたいという選手の気持ちが強かった。ベンチ一丸の思いが浜内を打たせた」と喜んだ。
決勝の相手、明大とは2年前の明治神宮大会でも対戦。27日の決勝で先発する可能性もあるエース・野村に封じられて0−3で初戦敗退した因縁がある。さらに昨年の同大会では早大、今春の全日本大学野球選手権大会では慶大に敗れるなど、東京六大学リーグの代表校には負けっ放しだ。「決勝まで行けば明大と当たる、と組み合わせが決まってすぐに思った。東京六大学のチームを倒したい」と中根。最高の舞台でリベンジのチャンスが訪れた。 (麻生和男)
【大学の部】
▽準決勝
創価大(関東1) 0000000001 ―1
愛院大(中部地区) 0000000002X―2
(10回タイブレーク)
(2011年11月27日 中日スポーツ8面より)