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お知らせ  2024.03.20

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研究者 起業支援1億円 名大など 成果の実用化促進

プログラムに参加する16組織

プログラムに参加する16組織

 大学などの研究から生まれるスタートアップ(新興企業)を増やそうと、愛知と岐阜、三重、静岡4県の大学などでつくる起業家育成プロジェクト「Tongali(トンガリ)」が2024年度、起業を目指す研究者らを対象に最大1億円を支援するプログラムを始めることが分かった。これまでの最高額は3000万円で3倍以上の増額。新たに海外研修も追加し、起業につなげたい考えだ。

 トンガリは名古屋大や名古屋工業大などで15年度に発足。今回のプログラムでは、愛知県岡崎市などに拠点を置く自然科学研究機構(東京)や、10月に名古屋市昭和区に開業予定の新興企業支援拠点「ステーションAi」も加わり、16の組織が参加する。

 トンガリは21、22年度に、研究の実用化を目指す教員らに資金のほか、助言もしながら支援する「ギャップファンドプログラム」を実施してきた。科学技術振興機構(JST)が募集した、新興企業の創出を支援する大型事業に今年1月に採択され、プログラムを大幅に拡充することにした。

 今回のプログラムは2段階で実施。ステップ1では起業を目指す研究者らを公募し、35~50件程度のプロジェクトを審査で選ぶ。創薬・医療分野は最大1000万円、それ以外は最大500万円を支援する。期間は1年で、知的財産などを学ぶセミナーもある。

 ステップ2は最長3年で、6件程度を選ぶ。創薬・医療分野は最大1億円、他の分野は最大6000万円を助成する。海外研修は、バイオやITなど各分野の新興企業が集まる欧米やシンガポールで行う予定。

 ステップ1の公募は締め切られ、4県の大学などから応募があった。審査後の5~6月ごろに支援を始める。トンガリを推進する名大の河野廉(やすし)教授は「資金や人材などの面で支援し、この地方の生んだ研究成果の実用化をより確実にしたい」と話した。(鈴木凜平)

(2024年3月20日 中日新聞朝刊1面より)

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