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学生活動 2023.06.28
役目終えた見本布 園児のスモックに 商社+大学+障害者団体 名古屋の3者連携
■日進の企業に寄贈、県内18園で使用
連携は「エシカル・ペネロープ」(北区)の原田さとみ代表が呼びかけた。同社は環境への負荷や生産者の公正な労働条件に配慮した消費を訴えるイベントなどを企画、運営してきた。今回は、商社にある使わなくなった見本の布などを活用するとともに、アパレル、インテリア業界を目指す学生の育成や障害者雇用にもつなげようと考えた。
スモックは同大生活科学部の学生たちがデザイン。汚れやすいおなか周りや袖口は撥水(はっすい)加工の布を使い、前後の区別なく着られるよう工夫した。同連合会に通い、縫製する障害者一人一人の特性に合った作業をしてもらえるように配慮した。井沢幸准教授(47)は「コロナ禍で社会とリアルに関わる機会が少ない中、貴重な体験ができた」と振り返る。
完成した計約100着は昨年末、各地で保育園などを運営し、SDGs(持続可能な開発目標)の実現にも熱心な「ネクサス」(日進市)に贈った。スモックは県内の18園で使われ、各園ごとにデザインが異なる。
その一つ、日進市の企業主導型保育園「メモリーツリー梅森台保育園」は4着を受け取り、園児が工作の時などに交代で着用。テーマは英国スタイルで、チェックの生地にワインレッドとベージュの布を組み合わせた。保育士の宮下絵里香さん(32)は「子どもたちも喜んでいる。着せやすいのもいい」と感謝する。
ネクサスは活動を継続的に支援しようとスモックを発注し、同社が運営する同市内の写真館で販売もしている。
ウルラは現在、余り布を使ったアクセサリーやエコバッグなども製作中。原田さんは「人と人、人と地域をつなぎたい。アップサイクルをアピールし続けて、企業の考え方を変えていけたら」と期待している。
(2023年6月28日 中日新聞朝刊市民総合版より)
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