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お知らせ 2022.07.02
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南海トラフに備え 災害支援車両 鈴鹿医療科学大に常駐 県栄養士会と協定
■離乳食やアレルギー対応
日本栄養士会(東京)の緊急災害支援車両1台が、鈴鹿市の鈴鹿医療科学大を拠点に運用されることになり、県栄養士会(津市)と同大は1日、連携・協力に関する包括協定を結んだ。同大教員の管理栄養士ら専門家が資機材を積んで乗り込み、災害時は被災者を栄養面で支え、平時は啓発活動で各地に出向く。(片山健生)
非常食に頼らざるを得ない災害時は、乳幼児や食物アレルギー患者、のみ下しができないお年寄りらは栄養面の弱者になる恐れがある。宗教上の理由で口にできない食べ物がある人も同様だ。
そんな人たちに適した食料を提供したり、栄養指導したりするため、日本栄養士会は2012年に「災害支援チーム」を結成。訓練を受けたスタッフが国内に5台ある緊急災害支援車両を使って、これまで熊本地震や西日本豪雨などで活躍してきた。
このうち神戸市内にあった1台を、近い将来に発生する南海トラフ地震で被害が予想されるとして、日本栄養士会は県内に移すことに。ただ、管理・運用を受託した県栄養士会は、事務所の建物が海岸に近く津波のリスクがあるため、親交のある同大に常駐させることを願い出て、快諾を得た。
車両はワゴン型の軽乗用車で、小型の調理台や調理機器、調理道具に加え、衛生環境を保つため水をまくのに使うホースも備える。離乳食や流動食、アレルギー対応食、経管栄養剤などを積み、被災地に届ける。
訓練を受けたスタッフで、専門性の高い「リーダー」と称されるのは県内に8人。うち2人は同大の教員で、医療栄養学科の大槻誠准教授が大学内での車両管理の責任者を務める。
同大ではこの日、高木純一理事長と県栄養士会の井後福美会長が協定書に署名した。豊田長康学長は「社会貢献の場を与えてもらった。災害支援教育の面でも進化・拡充できる」と意義を語った。
(2022年7月2日 中日新聞朝刊鈴鹿亀山版より)
日本栄養士会(東京)の緊急災害支援車両1台が、鈴鹿市の鈴鹿医療科学大を拠点に運用されることになり、県栄養士会(津市)と同大は1日、連携・協力に関する包括協定を結んだ。同大教員の管理栄養士ら専門家が資機材を積んで乗り込み、災害時は被災者を栄養面で支え、平時は啓発活動で各地に出向く。(片山健生)
非常食に頼らざるを得ない災害時は、乳幼児や食物アレルギー患者、のみ下しができないお年寄りらは栄養面の弱者になる恐れがある。宗教上の理由で口にできない食べ物がある人も同様だ。
そんな人たちに適した食料を提供したり、栄養指導したりするため、日本栄養士会は2012年に「災害支援チーム」を結成。訓練を受けたスタッフが国内に5台ある緊急災害支援車両を使って、これまで熊本地震や西日本豪雨などで活躍してきた。
このうち神戸市内にあった1台を、近い将来に発生する南海トラフ地震で被害が予想されるとして、日本栄養士会は県内に移すことに。ただ、管理・運用を受託した県栄養士会は、事務所の建物が海岸に近く津波のリスクがあるため、親交のある同大に常駐させることを願い出て、快諾を得た。
車両はワゴン型の軽乗用車で、小型の調理台や調理機器、調理道具に加え、衛生環境を保つため水をまくのに使うホースも備える。離乳食や流動食、アレルギー対応食、経管栄養剤などを積み、被災地に届ける。
訓練を受けたスタッフで、専門性の高い「リーダー」と称されるのは県内に8人。うち2人は同大の教員で、医療栄養学科の大槻誠准教授が大学内での車両管理の責任者を務める。
同大ではこの日、高木純一理事長と県栄養士会の井後福美会長が協定書に署名した。豊田長康学長は「社会貢献の場を与えてもらった。災害支援教育の面でも進化・拡充できる」と意義を語った。
(2022年7月2日 中日新聞朝刊鈴鹿亀山版より)