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お知らせ  2022.02.04

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日本造血細胞移植データセンター 愛知医大に移転、人材育成へ

 白血病をはじめ重い血液の病気で造血幹細胞移植を受けた患者や、細胞を提供したドナーに関する情報を収集、解析する一般社団法人「日本造血細胞移植データセンター」が1月、名古屋大大幸キャンパス(名古屋市東区)から、愛知医科大(長久手市)に移転した。同大は移植医療の向上を目指し、同センターの研究者が指導に当たる「連携大学院」の協定を締結。4月から学生を受け入れる。(細川暁子)

 血液のもとになる造血幹細胞は、骨髄や、赤ちゃんと母親の胎盤をつなぐへその緒などに残った臍帯血(さいたいけつ)に含まれる。白血病や再生不良性貧血などを患う患者に対する造血幹細胞移植は年々増加傾向で、2019年には国内で約5900件が行われた。

 同センターは13年、日本造血・免疫細胞療法学会が中心となって設立された。全国約300の医療機関から、患者とドナーの情報を集め、病名や性別、年齢、白血球の型、ドナーと患者の間に血縁関係があったかどうかなどを詳しく分析。登録されたデータは約12万件に上り、成果は治療や研究、移植医療のガイドラインにも反映されている。

 移転は、同大が移植振興に関する講座を設けていることなどが縁で実現した。4月からは新たに講座を設け、データ解析ができる人材の育成を目指し、熱田由子センター長(50)が学生を指導する。

 同センターでは近年、遺伝子操作で免疫細胞の攻撃力を高めてがんを治療する「CAR-T(カーティー)細胞療法」のデータも収集。熱田センター長は「造血幹細胞移植に加え、CAR-T細胞療法に関するデータも蓄積し、患者さんの治療につなげていきたい」と話す。

(2022年2月4日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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