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中日新聞掲載の大学記事

学生活動  2021.10.14

大蛇の伝説 紙芝居に 蛇ケ洞川エリア保全へ 瀬戸市、来月配信

旭堂鱗林さん(右)の読み聞かせの様子を撮影する学生ら=瀬戸市役所で

旭堂鱗林さん(右)の読み聞かせの様子を撮影する学生ら=瀬戸市役所で

 瀬戸市は、自然環境保護・保全特定地区の「下半田川町蛇ケ洞(じゃがほら)川エリア」に伝わる昔話を基にした紙芝居を、11月上旬から動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信する。13日には市役所で、市広報大使で講談師の旭堂鱗林さん(48)が読み聞かせする場面を、名古屋産業大(尾張旭市)の学生らが撮影した。(西川侑里)

■旭堂鱗林さん読み聞かせ 名古屋産業大生が撮影

 昔話は川の名前の由来になっているとされる「蛇ケ洞大蛇(じゃ)伝説」。ある日、釣り好きの村人がきれいな魚を釣り上げたがササの葉に変わり「化かされた!」と激怒。疑われたハトが大蛇に姿を変えたという。

 特定地区は2019年10月に市が指定。約54ヘクタールの中には国の特別天然記念物「オオサンショウウオ」が生息し、市は、市民を募って清掃活動や夏と秋に夜間観察会を開いてきた。

 保全活動には昨年から、同大講師の長谷川泰洋さん(41)の生物多様性をテーマにしたゼミや、映像制作などを担うサークルの学生ら計約20人も関わっている。今年3月には伝説について「大蛇はオオサンショウウオではなかったかという人もいる」などと紹介する大型の看板を学生が描き、地区内2カ所に設置。市はこれをきっかけに「市民にこのエリアを知ってもらおう」と紙芝居制作を思いついた。オリジナルの台本を作り、近年問題になっている不法投棄にも触れている。

 この日は旭堂さんが「何かに化かされたのか! 口惜しや~」と迫力たっぷりに物語を読み上げた。

 同大現代ビジネス学部4年の青山晃陽さん(21)は「市民に古くから大事にされている場所の保全に関われてうれしい」と話す。環境課の河合和穂主事は「川遊びや米作りなど地元の人の生活と共にある場所。市で守っていこうという動きにつながれば」と呼び掛けている。

(2021年10月14日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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