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学生活動  2021.09.23

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気仙沼に寄り添った10年 中部大ボランティア 活動報告 東日本大震災

東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市での活動を報告する災害対策プロジェクトリーダーの北村さん=中部大で

東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市での活動を報告する災害対策プロジェクトリーダーの北村さん=中部大で

 中部大(春日井市松本町)の学生たちの災害対策プロジェクトが、東日本大震災が起きた2011年から、被災地の支援活動として宮城県気仙沼市で続いている。22日には同大で、大震災の記憶と教訓を伝える講演会「東日本大震災から10年が経過して~私たちが今改めて学ぶべきこと~」が開かれ、これまでの活動が報告された。 (磯嶋康平)

 同大は大学組織としてボランティア・NPOセンターを運営し、5つのプロジェクトの1つに災害対策がある。災害に備えた実践的なプログラムを行うため、学生は救命講習や防災訓練に参加するなどしている。

 講演会には学生や教職員ら約160人が参加し、現在のプロジェクトリーダーの工学部都市建設学科3年、北村純平さん(20)が10年の活動を振り返った。東日本大震災が発生した11年は募金活動をしたほか、9月に気仙沼市を訪れて、現地の小中学校で被災者の話に耳を傾けるなどした。想像以上の被害を実感し、現地の人々の力になりたいという思いを強めたという。

 その後も年2回の訪問を続けてきた。仮設住宅を出て移転した先でのコミュニティー形成に苦労しているとの声を聞けば、新住民同士の交流イベントを実施。風評被害に苦しむ現地の観光・水産業の力になろうと特産品などを紹介するパンフレットを作るなど、さまざまな形で支えてきた。

 北村さんは「今後も災害を記録し、記憶の風化を防ぎ、現地の魅力発信を通して支援を続けていきたい」と話した。

 気仙沼市からは、東日本大震災遺構・伝承館の佐藤健一館長が参加した。佐藤さんは講演で、市の被害は震災前につくられた防災対策や想定を上回り、対策がうまく機能しなかったことなどを紹介。「住民側も正しい知識を持った上で、情報を受け取ることが大切だ」と語った。

(2021年9月23日 中日新聞朝刊近郊版より)

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