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お知らせ  2019.07.02

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「世界変えたと言われ感動」 欧州発明家賞の吉野教授が会見

リチウムイオン電池を手に笑顔の名城大大学院の吉野彰教授=1日、名古屋市天白区で

リチウムイオン電池を手に笑顔の名城大大学院の吉野彰教授=1日、名古屋市天白区で

 リチウムイオン電池の発明と改良に貢献した業績で「欧州発明家賞」の非欧州部門を受けた名城大大学院理工学研究科の吉野彰教授(71)=中日文化賞受賞=が1日、名古屋市天白区の名城大で会見した。「受賞理由の中で『世界を変えた』と言っていただき感動した」と笑顔で語った。

 欧州発明家賞は、欧州特許庁(本部・ドイツ)が社会発展に貢献した発明者らに贈る賞。吉野教授は旭化成の技術者時代に、スマートフォンや電気自動車(EV)などに使われるリチウムイオン電池の原型を作り上げた。

 6月のウィーンでの授賞式には妻と次女と出席し、「リチウムイオン開発に至るまでの業績を、特許をベースに表彰されたのがもっとも印象的だった」と振り返った。また、地球環境問題に対するリチウムイオン電池技術への期待を感じたといい、「今後は環境問題の観点からの研究が重要。さらに関わっていきたい」と抱負を語った。

 多くの特許を取りながらリチウムイオン電池を開発してきた原動力について、「小型軽量な二次電池を世界が待っていて、必要としているという思い。研究開発の過程で壁にぶち当たっても、頑張ろうと思えた」と話した。

(2019年7月2日 中日新聞朝刊25面より)

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