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中日新聞掲載の大学記事

学生活動  2019.02.19

地元スーパー×学生 若い感性 カタチに 独自レシピ開発 商品化

サバと豆乳を使った丼を考案した名古屋女子大の学生=名古屋市港区のアピタ港店で

サバと豆乳を使った丼を考案した名古屋女子大の学生=名古屋市港区のアピタ港店で

 中部地方のスーパーなどが地元学生と開発した商品が毎月のように生まれている。企業は若い感性を取り入れることができ、学生にとっては実社会で学びながらアイデアを形にする機会となる。双方に利点があることから広がっているようだ。(西山輝一)

 名古屋市港区のアピタ港店で1月下旬、エプロン姿の大学生4人が「ほっこり丼、いかがですか」と来店客に呼び掛けた。手にしているのは、自分たちで考案した「鯖(さば)と豆乳のほっこり丼」。頭と体に良い料理として、ドコサヘキサエン酸(DHA)などの栄養を含むサバを豆乳で煮込んで食べやすく仕上げた。

 アピタを運営するユニー(名古屋市)の総菜担当、犬塚康太さん(37)は「学生の視点を取り入れることで新しい商品が生まれる」と狙いを語る。昨年12月の「食育レシピコンテスト」で最優秀に選ばれた名古屋女子大のレシピを採用して商品化し、各店で今月中旬まで販売した。家政学部食物栄養学科3年の長田真穂さんは「フライパン一つで作れるレシピを考えた」と言い、長井裕香さんは「色合いを考えて野菜も多く取り入れた」と話す。

 マックスバリュ中部(名古屋市)は2016年から、鈴鹿医療科学大(三重県鈴鹿市)とヘルシーな弁当を開発している。これまでは期間限定で販売していたが、店頭での手応えも踏まえ、今月13日に発売した「めざせ長寿!グッドバランス弁当」(494円)では、初めて常時販売に踏み切った。担当者は「学生には原価を考えながら食材を選ぶ過程を学んでもらっている」と説明する。

 商業高校の学習指導要領に商品開発の科目が加わった13年から、「商業高校フードグランプリ」を開催するのは伊藤忠食品(大阪市)。生徒が商品化した優れた食品を審査しており、18年は三重県立水産高(志摩市)の「カツオのハム」が特別審査員賞に選ばれた。広報は「広く流通できる商品とはどのようなものか、学んでもらおうと続けている」という。

 人手不足を背景に、新卒採用は売り手市場にある。学生との商品開発には、品ぞろえ強化や教育の場の提供という目的に加え、「業界に関心を持ってもらえたら」(小売り関係者)との思いものぞく。

(2019年2月19日 中日新聞朝刊7面より)

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