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学生活動 2019.02.15
学生歌舞伎 15年の歴史に幕 南山大と東海学園大 名物ゼミ終了 17日千秋楽
名古屋市の大学で15年間続いてきた「学生歌舞伎」が17日、千秋楽を迎える。南山大名誉教授で、東海学園大人文学部特任教授の安田文吉さん(74)の教え子らが演じてきたが、2018年度限りで東海学園大の安田ゼミがなくなるためだ。本来の歌舞伎では、舞台に立つことのない女性も出演できるとあって、「安田先生に歌舞伎を教わるために進学した」という学生もいた。名物講義の終了を惜しむ声が上がっている。 (松野穂波)
安田さんは幼少期から常磐津節(ときわずぶし)や西川流日本舞踊に親しみ、名古屋大で伝統芸能を研究。南山大に勤務していた04年度、ゼミ生から「歌舞伎をやってみたい」と声が上がり、学生歌舞伎を始めた。
ゼミでは、「白浪五人男」で知られる人気演目「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)」を学生らが1年間かけて研究。集大成として、作品の一場面「稲瀬川勢揃(せいぞろ)いの場」を大学の講義室などで披露してきた。14年度に東海学園大に移籍後も年1回の公演を続け、これまでに舞台に立ったのは約300人に上る。
歌舞伎の普及振興をするNPO法人日本伝統芸能振興会(東京都)専務理事の竹柴源一さん(66)によると、首都圏には歌舞伎を演じるサークルやゼミがあるが、東海圏では「聞いたことがない」という。歌舞伎ファンで、1年生の時から出演してきた人文学部4年竹内悠芳(ゆうか)さん(22)=愛知県東海市=は「せりふの言い回しが難しく、見るのと演じるのは全然違った。なくなるのは寂しい」と話す。
最終公演は東海学園大名古屋キャンパスの311講義室で、17日午後1時開演。1〜4年の男女11人が出演する。市民も観覧できる。安田さんは「上手にやることが目的ではなく、視野を広げてほしいと思い続けてきた。学生らの熱意をくみ取ってもらい、楽しんで見てほしい」と話す。
(2019年2月15日 中日新聞夕刊10面より)
安田さんは幼少期から常磐津節(ときわずぶし)や西川流日本舞踊に親しみ、名古屋大で伝統芸能を研究。南山大に勤務していた04年度、ゼミ生から「歌舞伎をやってみたい」と声が上がり、学生歌舞伎を始めた。
ゼミでは、「白浪五人男」で知られる人気演目「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)」を学生らが1年間かけて研究。集大成として、作品の一場面「稲瀬川勢揃(せいぞろ)いの場」を大学の講義室などで披露してきた。14年度に東海学園大に移籍後も年1回の公演を続け、これまでに舞台に立ったのは約300人に上る。
歌舞伎の普及振興をするNPO法人日本伝統芸能振興会(東京都)専務理事の竹柴源一さん(66)によると、首都圏には歌舞伎を演じるサークルやゼミがあるが、東海圏では「聞いたことがない」という。歌舞伎ファンで、1年生の時から出演してきた人文学部4年竹内悠芳(ゆうか)さん(22)=愛知県東海市=は「せりふの言い回しが難しく、見るのと演じるのは全然違った。なくなるのは寂しい」と話す。
最終公演は東海学園大名古屋キャンパスの311講義室で、17日午後1時開演。1〜4年の男女11人が出演する。市民も観覧できる。安田さんは「上手にやることが目的ではなく、視野を広げてほしいと思い続けてきた。学生らの熱意をくみ取ってもらい、楽しんで見てほしい」と話す。
(2019年2月15日 中日新聞夕刊10面より)