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大学野球  2018.09.01

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愛知大学野球 秋季リーグ きょう開幕 頂点へ 過熱する戦い

 愛知大学野球秋季リーグ(中日新聞社後援)の1部は1日、名古屋市のパロマ瑞穂球場で開幕し、7週にわたって熱戦が繰り広げられる。明治神宮大会の出場権を懸けた愛知・北陸・東海地区3連盟王座決定戦(10月27、28日・浜松)への切符は昨年まで上位2校に与えられていたが、今年から1位校だけになった。優勝争いはますます過熱しそう。

 学生生活最後のシーズンで「もう一度、神宮へ」と燃えているのが春季リーグで最優秀選手賞(MVP)に輝いた中京大の大内公貴投手、敢闘賞を受賞した名城大の栗林良吏(りょうじ)投手。優勝争いの中心となる両エースの開幕前の表情を追った。

■3季連続V狙う中京 崩せるか

 3季連続優勝を狙う中京大に、春は「あと1勝」に届かなかった名城大が対抗する。中部大も両校に割って入る力がある。愛大、東海学園大、愛院大も春から底上げした。最後まで目が離せない展開になりそう。

 中京大は投手陣の質量で他校を圧倒する。大内、山本の両左腕、真田、初祖(ういそ)の先発陣に加え、救援に阿部、伊藤の両左腕、三輪が控える。打線は出塁率が高い和田、西村を松井、池田ら一発の魅力を秘める中軸がかえす。

 名城大はエース栗林がチームを引っ張る。宮津、左腕村瀬、岩崎らが奮起し、エースの負担を軽減したい。打線は長打力に欠けるが全員が「後ろにつなぐ」意識を徹底している。1番光部が出塁して相手バッテリーを揺さぶる。

 中部大は相手投手によって打線の組み替えができる。長打力がある中川、春は首位打者となった水野克が引っ張る。投手陣は左腕野村、春に最優秀防御率賞を獲得した山内が軸となる。左肘を手術した今井も中盤に登板できそう。

 愛大はエース緒方の安定感が増したのが心強い。春藤、田村の両左腕、川村、大矢がエースを支える。1年生の田中来が「1番・中堅」で打線に新風を吹き込む。春は指名打者で出場し、新人賞を受賞した安田は「左翼」で守りに就く。

 東海学園大はエース木下が春に2試合連続完封を演じ、自信を深めた。2回戦は細かい継投で失点を食い止める。春は打線が振るわなかったが長打力もある1番三村が出塁すると活気づく。小坂、松田の足にも期待が集まる。

 愛院大は右肩痛が癒えた後藤が開幕から投げられるのが大きい。春は投手陣が低調だったが左腕十河、佐藤良、白木らで汚名返上を誓う。打線は福本、井本の1、2番が出塁して勝負強い岡、辰己につなげる。

 今季は指名打者制を採らない。投手に代打を送るタイミングなど各校の監督の采配にも注目したい。

■両エース 視線は神宮 春MVP 制球が復活 中京・大内

 狙ったところにボールが集まるようになった。春季リーグで4勝し、MVPとなった中京大の大内は8月のオープン戦では本来の投球ができず苦しんでいた。開幕が近づくのと歩調を合わせるようにボールの切れ、制球を取り戻した。左腕が3季連続優勝を狙うチームの先頭に立つ。

 直球は130キロ台後半。スライダーなどの変化球と丁寧に投げ分ける。昨秋は最優秀防御率賞のタイトルも獲得。「球威で勝負するのではないので、コントロールが大事」と肝に銘じているが、オープン戦前半は抜けるボールが多かった。「上体の開きが早かった」とフォームの修正に取り組み、好調時の感覚がよみがえった。

 6月の全日本大学選手権1回戦は力まず、打たせて取ることに徹して5回1失点と好投。2回戦は5四死球と制球を乱して5回途中で降板し、チームも敗れた。「失点に四球が絡んだのが悔しい」と、力みが敗戦につながったことを反省する。

 秋季リーグは2015年から3年連続優勝。ただ、ことごとく3連盟王座決定戦の壁に阻まれ明治神宮大会には出場できなかった。「今季が最後なので優勝して王座決定戦も勝ち抜く」と決意は固い。開幕を前に早くも神宮のマウンドに思いをはせている。

■武器のフォーク 自信 名城・栗林

 現役最多の通算28勝を誇る右腕が新たな「武器」を手に入れた。名城大の栗林がフォークボールを体得。8月のオープン戦での試運転も上々だった。「決め球として使える」と自信を深め、初戦(第2週)を待ちわびている。

 春季リーグ第7週の中京大との3回戦。勝った方が優勝という大一番で結果を残せなかった。「勝負どころでボールが高めに浮いた」と反省する。

 150キロ前後の直球、切れのいいスライダーで白星を積み重ねてきた。リーグ戦終了後、縦の変化も必要と痛感。「常に低めを意識」をテーマに掲げ、フォークボールの練習を始めた。「オープン戦で空振りが取れた」と、狙って三振が奪えるようになった。

 1年春に新人賞を受賞。以後も最優秀防御率賞、敢闘賞、ベストナインに輝いた。受賞歴がないのはMVPだけ。リーグを代表する投手が一度も優勝を経験したことがないことを意味する。

 2016、17年はリーグ2位から3連盟王座決定戦を勝ち抜いた。2年連続出場の明治神宮大会は苦い記憶しかない。同じマウンドで悔しさを晴らしたい。「今季は2位だと神宮に行けない。個人記録よりチームの勝ちにこだわる」と意気込む。誰よりも「優勝」の2文字に飢えている。

■1部の試合日程
 9・1 中京大−愛院大 中部大−愛大 パロマ瑞穂
   2 愛大−中部大 愛院大−中京大 パロマ瑞穂
   8 中京大−東海学園大 名城大−愛大 中部大−愛院大 パロマ瑞穂
   9 愛大−名城大 東海学園大−中京大 愛院大−中部大 パロマ瑞穂
  15 名城大−愛院大 中部大−東海学園大 豊田
  16 東海学園大−中部大 愛院大−名城大 豊田
  22 中京大−愛大 名城大−東海学園大 名城大
  23 東海学園大−名城大 愛大−中京大 名城大
  29 中京大−中部大 愛大−愛院大 パロマ瑞穂
  30 愛院大−愛大 中部大−中京大 パロマ瑞穂
10・6 名城大−中部大 愛大−東海学園大 豊田
   7 東海学園大−愛大 中部大−名城大 豊田
  13 中京大−名城大 東海学園大−愛院大 パロマ瑞穂
  14 愛院大−東海学園大 名城大−中京大 パロマ瑞穂
(注)対戦カードの右は球場。開始時間は10時(開幕日のみ10時半)

(2018年9月1日 中日新聞朝刊29面より)

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