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中日新聞掲載の大学記事

2015.05.30

WBOミニマム級世界戦きょうゴング 前日計量 青ずくめで一発パス

 前日計量が29日、名古屋市内であり、国内最速の5戦目での世界王座奪取に挑む田中恒成(19)=畑中、フリアン・イエドラス(27)=メキシコ=ともにリミットより100グラム少ない47.5キロで一発パスした。青コーナーの田中は青色で全身を固め、計量後も岐阜・中京高時代から続ける「勝負メシ」の雑炊でエネルギーを蓄える験担ぎで、最速王者という最高の結果を導く。

■挑発にも動じず

 引き締まった体に状態の良さをうかがわせた。計量をパスした田中はカメラマンの求めに応じてイエドラスと並ぶ。アゴに拳を向けられて挑発されても動じない。自信があるからだ。
 「試合に向けての気持ちもできている。ここまで来て緊張感が高まったとかはない。やるべきことは全てやってきたので、早く当日を迎えて最高の試合がしたいです」

■挑戦者の気持ち

 練習、減量はもちろん、験担ぎも含めて最善を尽くした。ジャージーからTシャツ、パンツまで、全身ブルーのコーディネートで姿を見せた田中。理由は青コーナーからリングに上がるから。畑中清詞会長(48)から「赤と青(のグローブ)、どっちで行く?」と聞かれると、「チャレンジャー精神で青で行きます」と答えた。

■験担ぎバッチリ

 これまでトランクスやシューズなどに必ずコーナーの色を入れてきた。昨年10月に国内最速の4戦目で東洋太平洋ミニマム級王座を獲得した時も青コーナー。青色のトランクスを履いて初タイトルを手にしただけに、吉兆の予感が漂う。

■雑炊で力を注入

 計量後も験担ぎだ。母校の中京高ボクシング部の「勝負メシ」で、プロ入り後も続ける雑炊でエネルギーを蓄えた。勝てば井上尚弥の6戦目を上回る国内最速の世界王者に輝く。「どれだけ自分を貫けるか。それに尽きると思います」と田中。あとはリングでベストを出し切るだけだ。 (永井響太)

(2015年5月30日 中日スポーツ11面より)
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