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中日新聞掲載の大学記事

2014.04.25

食品の異物 検知器開発 豊橋技科大院教授らグループ

 豊橋技術科学大大学院(豊橋市)の福田光男教授(光電子工学)と三井金属計測機工小牧工場(小牧市)の研究グループは24日、加工食品の製造過程で混入した虫や毛髪を、自動的に検知する装置を開発したと発表した。本年度中に試験的に出荷し、来年度の製品化を目指す。

 装置では、食品内部を透過する赤外線の一種「近赤外光」を食品に照射し、特殊なカメラで撮影することで内部を透けて見ることができる。

 虫や毛髪は、近赤外光に対しての透過率が低いため、黒い影になって表れ、画像をコンピューター処理することで異物の有無を検知する。食品製造工場のベルトコンベヤーで運ばれてくる食品をその場で調べることが可能という。

 グループによると、虫や毛髪の有無を調べる装置は複数の機種が販売されているが、表面の部分しか検知できないといい、今回の装置は、例えばチョコレートの場合は5ミリの厚さまで内部の異物を検知できる。

 この研究は、県が進める「『知の拠点あいち』重点研究プロジェクト」の一環。県から約4500万円の補助金を受け、2011年度から取り組んできた。(河郷丈史)

(2014年4月25日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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