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中日新聞掲載の大学記事

2013.05.28

愛知大学野球 愛大7季ぶりV 11度目

 愛知大学野球春季リーグ(中日新聞社後援)最終週第3日は27日、名古屋市の瑞穂球場で3回戦1試合を行い、愛大が名商大を1−0で下し、7季ぶり11度目の優勝を決めた。愛大は全日本大学選手権(6月11日から6日間・神宮など)に出場する。

 愛大は愛院大、中部大と勝ち点4で並んだが勝率で上回った。7季連続優勝を狙った愛院大は2位となった。

 愛大は0−0の5回、松本道(4年、兵庫・西脇工)と倉地(3年、愛知・豊田大谷)の長短打で先制。森(3年、愛知・天白)が散発4安打に抑えて完封した。

 全日程が終了し、最優秀防御率賞は愛大の水越太一投手(4年、愛知・一宮南)が0.86、打撃賞(首位打者)は名城大の長谷川裕記捕手(2年、愛知・豊川)が打率3割9分4厘でそれぞれ初受賞した。

■投手安定 接戦ものに

 安定感抜群の先発投手が試合をつくり、勝負強い打撃で接戦に勝つ。愛大の今季の勝ちパターンが、わずか2安打で優勝を決めた最終戦でも発揮された。「横綱相撲はできないが、みんなで補い合えば勝てる」。八田監督も満足そうだった。

 それまで無安打だった打線の口火を5回に切ったのは、先頭打者の松本道。要所で本塁打を放つなど、幾度となくチームを救ってきた主砲が二塁打で出塁。2死三塁から、倉地が甘く入ったカーブを左前へ運んだ。

 「他の打者に任せっぱなしは嫌だった」。倉地は名商大1回戦でも延長14回に勝ち越しのスクイズ。中軸打者の活躍ばかりが目立ったこれまでとは違い、最終週は脇役も勝負強さを見せた。

 最終的に3チームの勝率勝負となった今季、3カードで2連勝できたのが大きかった。要因はほぼフル稼働した右腕森と、左腕水越の両先発の安定感。特に森はリーグ最多の69回2/3を投げ、防御率1.94。7試合全てに完投し、落ち着き払った投球を見せた。1年春からリーグ戦全試合出場の松本道も、経験値の高さが光る好リードで両投手をもり立てた。

 一方、12試合で21失策と課題も残る。八田監督が言う「未完成のチーム」が、全国の舞台で輝けるか。磨きをかける余地はまだある。 (深世古峻一)

◇瑞穂(愛大2勝1敗)
名商大 000000000―0
愛大 00001000x―1

(2013年5月28日 中日新聞朝刊21面より)
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